マツダ初のEV「MX-30」。美しく扱いやすいSUVの驚くべき完成度

まるも亜希子さんとマツダMX-30

各社から続々とリリースされているEVを、等身大の目線で実車レポート! 第2回となる今回は、マツダがはじめて手掛けるEV「MX-30」をご紹介します。エンジン性能に定評のあるメーカーが作るEVの実力とは? モータージャーナリストのまるも亜希子さんがお伝えします。

2050年。私たちの暮らしはいったいどうなっているのでしょうか。マツダはその2050年に「カーボンニュートラル」を実現するというチャレンジをスタート。その第一歩として登場したのが、マツダ初のEVであるMX-30 EV MODELです。

マツダMX-30

これまでコンパクトカーが多かったEVを新感覚のSUVで実現したり、インテリアに新しい素材が使われたりと、クルマとしても見どころの多い1台。さっそく試乗して、生活者の視点でさまざまなレポートをお届けします。

 

V2H導入システムの相談窓口

 

●Check 1:エコノミック

ガソリン車と比べると、圧倒的なコストメリットが

燃料を消費することしかできなかったガソリン車と違って、EVは電気の使い方とやりくり次第で、家計を助けてくれるところが魅力のひとつです。

マツダMX-30

MX-30は街中や高速道路に設置されている急速充電器と、自宅にも設置できる100V・200Vの普通充電器で充電することができます。急速充電器の場合では、約40分で80%程度が充電可能となっています。

家庭で充電する場合、電気料金プランによっても料金が変わりますが、東京電力エナジーパートナーの「スマートライフS/L(オール電化向けプラン)」で日中に充電すると、月に約500km走行するためにかかる電気代は約1800円。電気代がおトクな夜間に充電すると約1200円です。ガソリン代と比べると、かなりランニングコストが抑えられるのではないでしょうか。さらに太陽光発電を取り入れたり、電気を賢く使う習慣をつけたりすることによって、家計だけでなく地球環境にも貢献できるのがうれしいですね。

加えてMX-30は、東京電力エナジーパートナーのポイントサービス「eチャージポイント」の対象車種であり、自宅で充電することで年間最大3600ポイント(3600円分相当)のくらしTEPCOポイントを貯めることができ、提携先の各種ポイントに交換が可能です。入会金や会費はかからないので、あわせて「eチャージポイント」への加入を検討してはいかがでしょうか。

▼「eチャージポイント」の詳細は以下よりご覧ください。

www.service.tepco.co.jp


●Check 2:プライス

各種制度を活用することで、おトクに購入できます

実はこのMX-30は、EVモデルより先に発売されたハイブリッドモデルがあります。ベーシックグレードで希望小売価格を比べると、ハイブリッドが242万円(税込)、EVモデルが451万円(税込)で、209万円もの差があることに驚いてしまうかもしれませんね。でも、EVは次世代自動車の普及促進事業による補助金が受けられ、条件を満たす必要はありますが、国や自治体の補助金をあわせると最大100万円以上になることもあります。さらに購入時と1回目の車検時にかかる重量税が免除されるほか、購入翌年度の自動車税が75%減税となります。また65歳以上であれば、対歩行者衝突被害軽減ブレーキ機能とペダル踏み間違い急発進抑制装置機能がついた車両が対象となる「サポカー補助金」で最大10万円が補助されますので、活用したいですね。

マツダMX-30

MX-30は年間の販売計画台数が500台と少ないので、注文時期によっては納車まで時間がかかる場合もあります。2021年4月時点では、最低でも3ヶ月ほどかかるとのことです。

●Check 3:ユーティリティ

5人+荷物もたっぷり。工夫に溢れた使い勝手

MX-30の大きな特徴となっているのが、前後のドアが中央から左右に両開きとなる「フリースタイルドア」。邪魔な柱がなく、後席の開口部も大きくとれるので、身体を横にひねらなくても乗り降りできるのがうれしいところです。また、景色のいい場所に停車して、すべてのドアを開け放てば、まるでオープンカフェのように開放的な空間に。使い方次第で、まさに「フリースタイル」な過ごし方ができるクルマです。

マツダMX-30

そしてインテリアでは、フローティングコンソールと呼ばれる、シフトレバーやナビなどの操作ダイヤルが宙に浮くように置かれたデザインが印象的。これはアームレストに肘を置いてリラックスして操作できると同時に、カップホルダーに置いたドリンクが運転の邪魔にならず、空いたスペースは収納として使えるという、理にかなった使いやすさがあります。

マツダMX-30のハンドル

ラゲッジスペースは、5人乗車時で奥行き80cm、幅1mで366Lの容量。床下にはサブトランクがあり、小物などを収納することができます。後席は6:4分割で倒してフラットに。掃き出し口の段差も小さく、大きな荷物も積みやすいと感じました。

マツダMX-30のトランク

●Check 4:エモーショナル

マツダの本領発揮! 感性に訴えかける魅力の数々

マツダMX-30

「走っている時も静か」というのがこれまでのEVの特徴でしたが、MX-30は走り出すと、なんとも爽快なサウンドが気持ちを高揚させてくれるEVです。これはマツダらしい考え方で、加速状況に応じたサウンドを車内に発生させることで、ドライバーがより気持ちよく、意のままに操作できるようにという思いから。そしてEVだからこそ叶えられるシームレスな挙動のために、車体のブレや不快な揺れをなくして安定した走りを実現する「エレクトリック G-ベクタリングコントロール プラス」を搭載しています。

マツダMX-30の車内

また、インテリアには3つの新開発素材が使われていて、これまでにないデザイン性や機能だけでなく、環境負荷低減にも貢献しています。ドアトリムにはペットボトルのリサイクル原料を使い、レザーとファブリックのコンビシートにも工夫が。ファブリックにはリサイクル糸を約20%使用。また近ごろはファッション業界でもエコレザーがトレンドですが、MX-30でも生産プロセスで有機溶剤を使わない人工皮革、プレミアムヴィンテージレザレットで上質な仕上がりです。

マツダMX-30のセンターコンソール

いちばんに目を惹くのは、2020年で創業100周年を迎えたマツダが創業時にコルクを作っていたことから、ヘリテージコルクと呼ばれる素材を使ったセンターコンソール。見ても触ってもホッと癒されるインテリアとなっています。

●Check 5:ハウスベネフィット

クルマとの新しい付き合い方を感じさせる、スマホ連動機能

MX-30の充電口は、右リヤフェンダーに設置されています。これから自宅に充電器を設置する場合には、位置を考慮するといいですね。

マツダMX-30の充電口

スマホに「My Mazda」アプリをダウンロードしておけば、家の中から充電の開始/停止ができたり、エアコンの作動やデフォッガー(曇りとり)の動作を指示したりすることも可能。もちろん充電スポットの検索もできるので、いちいちクルマに乗ってから調べなくても、空き時間にパパッと探すことができます。災害時に自宅が停電した際などに、クルマのバッテリーに貯めた電気を家に給電し、電化製品を使えるようにする「V2H」には、残念ながら現時点では未対応。今後、ユーザーの声が高まれば対応を検討したいとのことでした。

マツダMX-30

使い勝手バツグン。そして走りに妥協したくない人にも絶妙な一台

EVではまだ珍しいコンパクトSUVであること。ガソリン車から乗り換えても違和感がない、速度とリンクしたサウンドで走りの楽しさをアップさせながら、確実にEVでなければ体感できない加速のなめらかさ、安定感や乗り心地の良さが手に入ること。そんな、とてもマツダらしいEVだと感じるのが、MX-30 EV MODELです。

マツダMX-30

一充電あたりの航続可能距離は256km(WLTCモード)で、実際にはもっと短くなるでしょうから、遠出をするには繰り返しの充電が必要となりそうですが、何より「走る楽しさ、操るよろこび」を求める人にぜひ試してほしいEV。5人乗りで荷物もしっかり積める実用性は、ファミリーにもぴったりです。

●家庭と暮らしのハマり度 総合評価

 

●関連リンク
東京電力エナジーパートナーは、電気自動車やプラグインハイブリッド車(対象車種)のオーナー向けに、おトクなポイントサービス「eチャージポイント」をご提供中。詳しくはコチラから!

www.service.tepco.co.jp


 

この記事の監修者
まるも 亜希子
まるも 亜希子

カーライフ・ジャーナリスト。映画声優、自動車雑誌編集者を経て、2003年に独立。雑誌、ラジオ、TV、トークショーなどメディア出演のほか、モータースポーツに参戦するほか、安全運転インストラクターなども務める。06年より日本カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。女性パワーでクルマ社会を元気にする「ピンク・ホイール・プロジェクト」代表として、経済産業省との共同プロジェクトや東京モーターショーでのシンポジウム開催経験もある。