【最新版】おすすめの電気自動車(EV)を紹介!「価格・スペック」を徹底チェック

近年の電気自動車(EV)は技術進化が目覚ましく、お手頃価格のモデルが続々登場しています。ガソリン車からEVへの買い替えを検討している人も多いことでしょう。そこで自動車ジャーナリストの国沢光宏さん監修のもと、現在購入可能なEVを「価格帯」ごとに分類してEV DAYS編集部が詳しく紹介します。

※この記事は2025年7月22日に公開した内容をアップデートしています。

 

 

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EV購入時にチェックしたい3つのポイント

iStock画像 車とクエスチョンマーク

画像:iStock.com/AndreyPopov

 

一般的なクルマ選びでは、まず予算を決め、それから好みや用途に合わせてボディタイプや性能、メーカーなどの条件で検討していくことが多いはずです。しかし、EVの場合、それに加えて1回の満充電で走行できる航続距離も重要な要素となります。

また、同じ車種でも駆動用バッテリーの容量がグレードによって異なっていたり、最近では長寿命バッテリーを搭載する車種が登場したりと、「バッテリー選び」の重要度も増してきました。まず予算と航続距離を中心にEV選びのポイントを紹介します。

 

チェックポイント① 予算と補助金額


EVはコストの高い駆動用バッテリーを搭載するため、ガソリン車などに比べて車両価格が割高になる傾向があります。また、EVは価格帯ごとに購入可能な車種がある程度限られており、ガソリン車を選ぶとき以上に「予算」がとても重要です。

ただし、後で詳しく紹介しますが、EVは購入時に国や自治体の補助金を利用できる場合が多いほか、税金の優遇措置などもあります。車両価格がガソリン車などに比べて割高でも、それらを利用することで、通常の車両価格よりかなり安くEVを購入することが可能です。

また、電気を使って走るEVはガソリン車より走行コストがかからず、メンテナンス代も安く済むため、車両価格が高くてもランニングコストが安いというメリットもあります。

 

 

チェックポイント② バッテリーと航続距離


次にチェックしたいのがバッテリー容量と1回の満充電で走行できる「航続距離(一充電走行距離)」です。EVは同じ車種でも搭載されているバッテリーの容量などによって航続距離が異なり、それによって車両価格も変わってきます。

たとえば、日産「アリア」にはバッテリー容量が66kWhのモデルと91kWhのモデルがあり、ベースグレードの航続距離は前者が470km、後者が640kmとなっています。航続距離が長いほうがロングドライブでは便利ですが、両者には約80万円の価格差があります。

なお、使い方にもよりますが、近距離走行が中心の軽自動車のEV(以下、軽EV)を除くと、現時点では40kWh以上のバッテリー容量がある車種を選べば「電欠」をあまり心配せず、日常の足として安心して利用できるでしょう。ただし、冷暖房などにも電気を消費するため、どのEVも実際の航続距離は感覚的にカタログ値の7~8割程度と考えてください。

ちなみに、駆動用バッテリーにはリチウムイオン電池が使われますが、大きく分けて「三元系(NMC)」と「リン酸鉄系(LFP)」の2種類があり、現在は国産車をはじめ多くのEVはエネルギー密度が高くて航続距離を稼げる三元系バッテリーを採用しています。

一方、LFPバッテリーには「価格が安い」「安全性が高い」「寿命が長い」といったメリットがあり、今後は採用車種が増えていくと予想されています。これからのEV選びでは、バッテリーの種類も重要なポイントになっていくでしょう。

 

 

チェックポイント③ ボディタイプ


EVはガソリン車に比べると車種が少ないというデメリットがありますが、今後は選べるボディタイプが増えていきます。

たとえば、乗用車の軽EVには2025年11月時点で、日産「サクラ」、三菱「eKクロスEV」、ホンダ「N-ONE e:」の3車種があり、これらはすべてヒンジドアのハイトワゴンです。しかし、2026年夏に発売予定のLFPバッテリーを搭載したBYDの新型軽EV「BYD RACCO(ラッコ)」は1)、スライドドアを採用するスーパーハイトワゴンとなります。

また、普通車のEVも従来はSUVタイプが大半でしたが、2025年6月にフォルクスワーゲンが国内初のEVミニバンID. Buzzを発売し、中国のEVブランドのZEEKR(ジーカー)も大型のEVミニバン「009」を2026年に国内で発売することをアナウンスするなど2)、ミニバンのラインナップも徐々に増えつつあります。

さらに、トヨタはワゴンタイプの「bZ4X ツーリング」を2026年春ごろに発売予定とし3)、スバルも同モデルのスバル版となる「トレイルシーカー」を公開しています4)

このように、軽自動車、SUV、セダン、コンパクトカー、そして、ミニバンにワゴンと、国内で販売されるEVのボディタイプも近年はどんどんバリエーションが増えてきました。今後は多くのボディタイプからEVを選べるようになることが予想されます。

 

 

 

【価格帯で選ぶEV】この予算なら何に乗れる? 

国内で販売されるEVには、大きく分けて「軽EVなど予算300万円未満」「コンパクトモデルなど予算300~500万円未満」「高性能モデルなど予算500~700万円未満」という3つの価格帯があります。それぞれの価格帯のおもなEVをスペックとともに紹介します。

 

[予算300万円未満]ガソリン車並の価格で購入できるリーズナブルなEV

3つの価格帯のうち、ガソリン車と同等の価格で購入することもできるリーズナブルなEVが軽EVと輸入コンパクトEVです。2025年11月時点で、軽EVは個人ユースも可能な軽バンEVも含めて4車種、輸入コンパクトEVは2車種あります。

 

〈300万円未満のEV車種例〉※メーカー50音順

車種 価格
日産「サクラ」 259万9300円〜 5)
ヒョンデ「インスター」 284万9000円〜 6)
ホンダ「N-VAN e:」 269万9400円〜 7)
ホンダ「N-ONE e:」 269万9400円〜 8)
三菱「eKクロスEV」 256万8500円〜 9)
BYD「BYD DOLPHIN」 299万2000円〜 10)

※価格は各メーカーの公式サイトより。すべて税込価格です。

 

Ⅰ.日産「サクラ」 259万9300円~

日産サクラ

 

日産「サクラ」は普通車を含めたEV全体のなかでも人気の高い軽EVです。「X」「G」の2グレードが用意され、このうち価格の安い「X」グレードは259万9300円となっています。

ガソリン車の軽自動車と比べると少し高いと感じるかもしれませんが、購入時に国や自治体の補助金などを利用すれば、ガソリン車と同等以上の安さで購入することが可能です。

ボディタイプは軽自動車で主流となっているハイトワゴンで、内外装のデザインに日産のフラッグシップEV「アリア」譲りの意匠を採用。全体的に軽EVとは思えない上質感があります。

 

 

Ⅱ.ヒョンデ「インスター」 284万9000円〜

 

従来は国内で販売される300万円未満のEVは軽EVしかありませんでしたが、そこへ一石を投じたのが、ヒョンデが日本市場に導入したスモールEV「インスター」です。

キュートで近未来感溢れるデザインが目を引きますが、「インスター」の最大の特徴は、価格の安さに加え、ボディサイズが軽自動車とさほど変わらないにもかかわらず、駆動用バッテリーは軽EVの倍以上も容量が大きい42kWhまたは49kWhという点です。

モデルラインナップは「Casual」「Voyage」「Lounge」の3グレード。このうち中間グレードの「Voyage」と上位グレードの「Lounge」は49kWhのバッテリーを搭載し航続距離が458kmに達します。

価格と性能のバランスに優れたお買い得モデルといえますが、ヒョンデは日本国内に正規ディーラーがなく、公式ウェブサイト及びアプリを通じたオンライン販売のみとなっています。

 

 

Ⅲ.ホンダ「N-VAN e:」 269万9400円〜

e: FUN

e: FUN(画像:ホンダ)

ホンダ「N-VAN e:」は、同社の人気モデル「Nシリーズ」をベースに開発された「N-VAN」のEVモデルです。"軽バンEV"という商用車のEVに分類されますが、もともとガソリン車の「N-VAN」は個人ユースの割合も高く、EVの「N-VAN e:」にはデザイン性を高めたレジャー向けの「e: FUN」というグレードも設定されています。

ほかの軽EVとの大きな違いは、後席を床下に収納できる仕組みになっているため、キャンプ道具やDIY用の資材などをたくさん積むことができる点です。また、普通充電口に挿して使うACタイプの外部給電器(V2L)がオプションで用意されていますから、外で電化製品が使え、ガソリン車の「N-VAN」以上にアウトドアシーンで活躍するでしょう。

 

 

Ⅳ.ホンダ「N-ONE e:」 269万9400円〜

画像:ホンダ

ガソリン車の軽自動車では「Nシリーズ」という圧倒的人気の車種を擁するホンダですが、軽EVではこれまで商用車に分類される「N-VAN e:」しか販売していませんでした。そこへ2025年9月、新たにラインナップに加わったのが、ガソリン車の「N-ONE」の特長でもある愛着の湧くエクステリアデザインや室内の広さなどを引き継いだ新型軽EV「N-ONE e:」です。

ベースグレードの「e: G」と上位グレードの「e: L」の2タイプがあり、どちらもバッテリー容量は29.6kWh。航続距離は295kmで、これは2025年11月時点で軽EVのなかでもっとも長い航続距離です。

それでいて車両価格はほかの軽EVと大差ないこともあり、「N-ONE e:」の2025年9月の販売台数は国産EVのなかでトップの2508台を記録するなど11)、出足から好調のようです。

 

 

Ⅴ.三菱「eKクロス EV」 256万8500円~

iStock画像 車とクエスチョンマーク

画像:三菱自動車

「eKクロス EV」は、日産「サクラ」と基本メカニズムを共有する兄弟車で、三菱の「eKクロス」というSUVテイストのハイトワゴン・シリーズの一員としてラインナップされています。

「G」「P」の2グレードが用意され、このうち価格の安い「G」グレードの車両価格は256万8500円となっています。

性能面は日産「サクラ」と大きな違いはありません。どちらもバッテリー容量は20kWhで、フル充電の航続距離は180km。航続距離が180kmと聞くと少し短いと思うかもしれませんが、実際の航続距離がカタログ値の7~8割程度だとしても、買い物や送り迎えなど近距離走行が多い人には十分な性能です。

メカニズムは共通でも、デザインや車の特徴は「サクラ」と少し異なります。「サクラ」が日産のフラッグシップEV「アリア」譲りの上質感を打ち出しているのに対し、「eKクロス EV」はSUVテイストを前面に押し出している点が特徴です。

 

 

Ⅵ.BYD「BYD DOLPHIN」 299万2000円〜

BYDはグローバル販売台数でテスラと覇権争いを繰り広げる中国のEVメーカーで、日本市場向けに4車種のEVをラインナップしています。その4車種のなかでも、もっとも価格が安いのがコンパクトEVの「DOLPHIN(ドルフィン)」です。

以前の車両価格は363万円〜でしたが、2025年4月にラインナップの見直しが行われ、車両価格約299万円のエントリーグレード「Baseline」を追加。さらに「Long Range」も値下げされ、新価格は従来よりも33万円安い374万円となっています。

航続距離はそれぞれ400kmと476km。劣化に強いLFPバッテリー(リン酸鉄リチウムイオン電池)を採用し、V2H/V2Lに対応しているのも「DOLPHIN」のポイント。また、コンパクトなボディながら最大5名が乗車可能なので使い勝手もよさそうです。

 

 

 

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[予算300~500万円未満]比較的お手頃価格、でも、大満足なEVは?

「予算300~500万円未満」の比較的お手頃な価格のEVは、技術の進化や既存モデルの値下げなどにより、コンパクトEVやミドルサイズEVを中心に車種が増えてきました。2025年11月時点で「300~500万円未満」の予算で購入可能なEVのなかから、おもな6車種を紹介しましょう。

〈300~500万円未満のEV車種例〉※メーカー50音順

車種 価格
スズキ「e ビターラ」 399万3000円〜 12)
トヨタ「bZ4X」 480万円〜 13)
ヒョンデ「KONA」 399万3000円〜 14)
ボルボ「EX30」 479万円~ 15)
BYD「BYD SEALION 7」 495万円〜 16)
MINI「MINI COOPER」 495万円〜 17)

※価格は各メーカーの公式サイトより。すべて税込価格です。

 

Ⅰ.スズキ「e ビターラ」 399万3000円〜

画像:スズキ

 

「e ビターラ」は2026年1月から国内販売が開始されるスズキの世界戦略EVの第1弾です。車名の「Vitara(ビターラ)」は、スズキが2024年まで日本で生産していた人気のコンパクトSUV「エスクード」の海外名。このことから「e ビターラ」は「エスクード」の流れを汲むEVといえるでしょう。

モデルラインナップは、バッテリー容量49kWhの「X」と61kWhの「Z」の2グレードが展開され、上位グレードの「Z」には4WDも用意されています。航続距離は「X」が433kmで、「Z」が520km、「Z」の4WDが472kmです。

注目すべきは「Z」の4WDです。後述しますが、国内で販売される4WDのEVは高級車が中心で、比較的安い車種でも車両価格は500万円台半ばから600万円以上。しかし、「e ビターラ」の4WDは492万8000円と、500万円を切る価格を実現しています。

なお、この4WDモデルには、悪路の走破性とパワフルな走りを実現するために、前後に独立した2つのeアクスルを配置した電動4WDの「ALLGRIP-e」が採用されています。

 

Ⅱ.トヨタ「bZ4X」 480万円〜

画像:トヨタ

 

トヨタ「bZ4X」の車両価格は、以前までベースグレードで550万円〜となっていましたが、2025年10月に実施されたビッグマイナーチェンジにより、ベースグレードの「G」モデルが480万円〜と、一気に70万円ものプライスダウンを実現しました。

「G」グレードのバッテリー容量は57.7kWhで、航続距離は544kmです。このほか、上位グレードの「Z」にはFWDと4WDが用意され、バッテリー容量はいずれも74.7kWh。航続距離はFWDが746km、4WDが687kmとなっています。このうちFWDの車両価格は以前のベースグレードと同じ550万円〜です。

このように、バッテリー容量74.7kWh、航続距離746kmと性能を大幅に向上させたフル装備の上位モデルが、以前のベースグレードと同じ価格で購入できる点が改良新型の大きな特徴です。

 

【スペック確認はこちら!】
▶EV車種・スペック一覧ページ トヨタ「bZ4X」

 

Ⅲ.ヒョンデ「KONA」 399万3000円~️

ヒョンデKONA

 

韓国の大手自動車メーカー「ヒョンデ」のコンパクトSUV「KONA」は、ベースグレードであれば400万円を切る車両価格のEVです。

日本向けのグレードは、バッテリー容量が48.6kWhの「Casual」と64.8kWhの「Voyage」「Lounge」などの計5モデルが用意され、航続距離は「Casual」が456km、「Voyage」が625km、「Lounge」が541kmとなっています。

なお、ヒョンデは日本国内に正規ディーラーを持たないため、「KONA」は「インスター」と同様に、ヒョンデの公式ウェブサイト及びアプリを通じたオンライン販売のみとなっています。

 

 

Ⅳ.ボルボ「EX30」 479万円〜

ボルボEX30

画像:ボルボ

 

「EX30」はボルボ史上最小のSUVです。これまで日本仕様はバッテリー容量69kWh、航続距離560kmの1タイプのみでしたが、2025年8月に全5モデルにラインナップが拡充されました。

このうち、駆動用バッテリーにLFPバッテリー(リン酸鉄系)を採用するエントリーグレード、「Plus Single Motor」のバッテリー容量は51kWh。航続距離は390kmであるものの、車両価格は従来よりも80万円安い479万円とお手頃になりました。

エントリーグレード以外の4モデルは、すべて三元系(NMC)バッテリーが採用され、バッテリー容量はいずれも69kWh。1モーターのRWDか2モーターのAWDの違い、さらに装備の違いなどにより、航続距離が変わってきます。

 

 

Ⅴ.BYD「BYD SEALION 7」 495万円〜

 

BYD「SEALION 7」は、同じくBYDのセダン「SEAL」をベースに開発されたクロスオーバーSUVで、滑らかなクーペフォルムを採用したスタイリッシュなデザインを特徴としています。

BYDのほかの車種と同様に、駆動用バッテリーにはLFPバッテリー(リン酸鉄リチウムイオン電池)が採用され、バッテリー容量は82.56kWh。航続距離は後輪駆動モデルが590km、四輪駆動モデルは540kmとなっています。

また、「ドライバー・モニタリング・システム」を標準装備するなど、ほかのBYD車より充実した運転支援システムと500万円以下の買い求めやすい価格を両立させている点もポイントです。

 

 

Ⅵ.MINI「MINI COOPER」 495万円〜

写真のモデルは「MINIクーパー SE」

 

MINIは日本の街なかで見かける頻度の高い輸入車です。なかでも3ドアの「MINI COOPER(クーパー)」はMINIの代名詞的存在で、第4世代へと進化したのに伴いEV版がラインナップされました。

ベースグレードの「MINIクーパー E」と、より高出力でスポーティーな航続距離の長い「MINIクーパー SE」の2モデルが設定され、価格は前者が495万円〜、後者は537万円〜となっています。

バッテリー容量は「MINIクーパー E」が40.7kWh、「MINIクーパー SE」が54.2kWh。航続距離はそれぞれ344km、446kmです。

なお、「MINIクーパー SE」をベースに、さらにスポーツ性能が高められた「MINIジョン・クーパー・ワークス E」も存在し、最高出力は190kW(258ps)を発揮します。

 

 

 

[予算500~700万円未満]高くてもいいクルマに長く乗りたい人向けの高性能EVは?


欧米などの世界市場において、もっとも販売台数が多いのが車両価格500~700万円未満のミドルクラスのEVです。日本で販売されるEVもこの価格帯がもっとも台数が多く、「高くても性能のいいEVに長く乗りたい」と考えている方の間で人気を集めています。

 

〈500~700万円未満のEV車種例〉※メーカー50音順

車種 価格
ジープ「アベンジャー」 550万円~ 18)
テスラ「モデルY」 558万7000円〜 19)
日産「リーフ」 518万8700円〜 20)
日産「アリア」 659万100円~ 21)
フィアット「500e」 577万円〜 22)
フォルクスワーゲン「ID.4」 514万2000円~ 23)
BMW「iX1」 669万円~ 24)

※価格は各メーカーの公式サイトより。すべて税込価格です。

 

Ⅰ.ジープ「アベンジャー」 550万円〜

ジープアベンジャー

 

「アベンジャー」はジープ初となるピュアEVです。同時に、2022年に発表された「コマンダー」以来、約2年ぶりにジープブランドのラインナップに加わる新たなモデルとなりました。

全長4105mmと日本によく合うコンパクトなSUVで、バッテリー容量は54kWh、航続距離は486km。なお、ジープブランドのフル電動クロスオーバーらしく、車両下部に設置されたバッテリーは、オフロード走行時の下からの衝撃を防ぐスキッドプレートによって保護されています。

 

 

Ⅱ.テスラ「モデルY」 558万7000円〜

 

EVとして史上初めて世界の車種別販売台数トップ(2023年)に輝いたのがテスラ「モデルY」です。2025年1月には発売から約5年が経過したことで大幅なアップデートが実施されました。

新しくなった「モデルY」は、「サイバーデザイン」と名付けられたフロントフェイスからテールランプにいたるまで、エクステリアデザインがすべて一新されました。それらにより効率が向上し、航続距離は「RWD」が547km、「ロングレンジ AWD」が682kmと、それぞれ大幅に伸びています。

600km以上あれば長距離移動に使用するのに十分な性能ですが、1回の満充電でもっと長い距離を走りたい場合は、同じくテスラがラインナップする航続距離766kmのミドルクラスセダン、「モデル3 ロングレンジAWD」25)という選択肢もあります。

なお、テスラはその時々の市況などに合わせて車両価格がよく変更されます。2025年11月時点での価格は約559万円~ですが、購入の際には公式サイトで価格をよく確認したほうがいいでしょう。購入時に利用できる国の補助金(2025年度)は、「モデルY」「モデル3」ともに87万円となっています26)

 

 

Ⅲ.日産「リーフ」 518万8700円〜

 

日産「リーフ」は、初代モデルから15年間にわたって積み重ねてきた知見と経験、ネームバリューが最大の強みといえるクロスオーバースタイルのEVです。現行型は2025年10月に発売されたばかりの3代目で、デザインや性能が一新されました。

なかでも注目すべきはEVとしての性能向上でしょう。

3代目「リーフ」は、バッテリー容量55kWhの「B5」(2026年2月ごろに発表予定)と、78kWhの「B7」の2グレードが展開され、「B7」にはベースモデルの「B7 X」と上位モデルの「B7 G」がありますが、このうち「B7 X」の航続距離は702kmに達します。700kmを超える航続距離は、これまで車両価格が1000万円以上するような一部の高級EVにしか与えられていなかったスペックです。

なお、3代目「リーフ」の車両価格は「B7 X」で518万8700円〜となっていますが、今後発表される「B5」の車両価格は400万円台になると予想されています。

 

 

Ⅳ.日産「アリア」 659万100円~

日産アリア

画像:日産

 

「アリア」は、日産のEV開発のノウハウと技術が惜しみなく注ぎ込まれたフラッグシップEVです。国産車のEVのなかでは比較的価格が高く、車両価格は659万100円〜となっています。

大きく分けてバッテリー容量66kWhの「B6」と91kWhの「B9」の2つのグレードがあり、それぞれに4WDモデルを設定。さらに「NISMO B6 e-4ORCE」「NISMO B9 e-4ORCE」など計7モデルがラインナップされています。航続距離はベースモデルの「B6」が470km、「B6 e-4ORCE」が460km。上位モデルの「B9」の航続距離が640km、「B9 e-4ORCE」が610kmとなっています。

 

画像:日産

 

なお、「アリア」は2025年度内にマイナーチェンジする予定で、上の写真のように、今後はより先進性と上質感を感じるフロントデザインに一新され、アクセントランプは新型「リーフ」のようなデザインに変更されます。

 

 

Ⅴ.フィアット「500e」 577万円〜

フィアット500e

 

「500e」はフィアット初となるピュアEVです。EVならではの新たなドライバビリティを味わえる一方、歴代「500(チンクエチェント)」から受け継ぐ唯一無二のユニークなデザインは基本的に変わっていません。

ボディサイズは全長・全幅・全高ともに「500」よりやや大きく、バッテリー容量は42kWh、航続距離は335km、車両価格は577万円〜となっています。なお、フィアットのハイパフォーマンスブランド・アバルト版「500e」も国内で販売しています。

アバルト500e

 

アバルト版にもハッチバックとカブリオレの2モデルが用意され、前者の「500e Turismo ハッチバック」のバッテリー容量は42kWh、航続距離は303km、車両価格は615万円〜となっています。

 

 

Ⅵ.フォルクスワーゲン「ID.4」 514万2000円〜

フォルクスワーゲンID.4

 

フォルクスワーゲン「ID.4」は、同社のEVブランド「ID」シリーズの日本導入第一弾となるEV専用モデルです。全長4585mm×全幅1850mm×全高1640mmのボディサイズは日産「アリア」とほぼ同じで、室内は後席の足元も広々としています。

エントリーグレードの「Lite」と上位グレードの「Pro」の2タイプがあり、「Lite」は最高出力125kW(170ps)のモーターに52kWhのバッテリーを組み合わせ、航続距離は435km。「Pro」は同150kW(204ps)のモーターに77kWhのバッテリーを組み合わせ、航続距離は618kmです。

「Lite」と「Pro」はEVシステムだけでなく装備にも大きな違いがあり、「Pro」には専用エクステリアやパノラマガラスルーフ、パワーシート、パワーテールゲート、20インチタイヤなどが標準装備されます。

 

 

Ⅶ.BMW「iX1」 669万円〜

BMW iX1

画像:BMW

 

BMWはEV専用モデルの「iX」のほかにもガソリン車とボディを共用するEVを多数ラインナップしていますが、そのなかでも車両価格669万円〜と、BMWのEVのなかでは比較的手が届きやすいのがコンパクトSUV「X1」のEV版となる「iX1」です。

全長4500×全幅1835×全高1620mmのボディサイズはボルボ「EX40」やBYD「ATTO 3」などに近く、バッテリー容量66.5kWh、航続距離は495kmとなっています。

「iX1」はアダプティブクルーズコントロールなどの運転支援機能も充実しています。モデルとしては前輪駆動の「iX1 eDrive20」と四輪駆動の「iX1 xDrive30」の2種類があります。

 

 

 

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4WDのEVのおすすめ車種は?

一般的に4WDには雪道や悪路走行に強いイメージがあるかもしれません。いわゆる「生活四駆」と呼ばれるクルマです。しかし、EVの場合はガソリン車に比べてトルクフルなパワーをタイヤが受け止めるために四輪駆動としている場合が比較的多いです。つまり、生活ではなく「走りのための四駆」というわけです。

そのため、4WDのEVはパワーの大きな高級車やスポーツモデルが中心となり、高価格な車種が多い傾向がありました。しかし、最近はスズキ「eビターラ」のような大衆車のEVにも4WDモデルがラインナップされるようになってきています。

なお、4WDのEVについて以下の記事で詳しく紹介していますので、興味がある方は読んでみてください。

 

 

中古EVという選択肢も

初代日産リーフ

現在も街で見かけることのある初代日産「リーフ」。画像:iStock.com/tupungato

 

ここまで見てきてわかるように、近年のEVは一定の性能をもちながら300〜400万円台の車両価格で購入可能な車種が増えてきました。とはいえ、ガソリン車に比べて割高傾向にあるのは事実ですので、「その価格だと予算的に購入するのはきびしい」といった場合、中古車のEVを購入する方法もあります

数年前までは、中古車市場で販売されるEVは初代または2代目の日産「リーフ」のほぼ一択で、あまり選択肢がありませんでした。しかし、現在は中古車情報サイトで検索すると、年式がそこまで古くない国産車や欧米車のEVが多数販売されています。

なお、新車のEV購入時に利用できる国の補助金は、交付の条件として自家用車両の場合は4年間の保有を義務づけていますので27)、一般的に中古EVは4年程度使用した車両が多くなります。そのため「バッテリーの劣化」を心配する人もいることでしょう。

しかし、多くのEVはバッテリーに「8年間または走行距離16万km」といった容量保証をつけていますので、5年落ち程度の中古EVなら大きな性能低下を心配せず乗ることができるはずです。ただし、購入時に「保証継承」の手続きを忘れないようにしましょう。

それでも心配な場合、以下の記事で中古EVを購入したユーザーの体験談を紹介していますので、参考にしてみてください。

 

 

 

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EV購入時には補助金の申請受付終了時期に注意

EVの購入を具体的に検討している人でしたら、必ず利用したいのが国や自治体の補助金です。2025年度の国によるEV補助金の上限額は90万円、小型・軽EVは58万円、プラグインハイブリッド車(PHEV)は60万円となっています26)

ただし、注意が必要なのは、全車種が上限額を受けられるわけではないことです。EVの性能や価格だけでなく、EV普及や環境に対するメーカーの取り組みも総合的に評価されて車種ごとに補助金の額が算出されます。

なお、国の補助金に加えて地方自治体からの補助金もあるため、地域や条件によってはEVの購入時に100万円以上を補助されることもあります。しかし、予算には限りがあり、補助金の申請が多い場合は早めに予算が消化されるケースがあります。EV購入を検討しているなら、補助金の予算が消化される前に行動したほうがいいでしょう。

補助金や税制優遇措置についてもっと詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。

 

 

自分の「予算」と「ライフスタイル」に合ったEVを見つけよう

EVはガソリン車と比べてまだ車種が少なく、車両価格も割高傾向にあります。また、1回の満充電で走れる航続距離も幅があるため、予算やバッテリー容量などを基準に、自身のライフスタイルに合った車種を見つけることが大切です。

もっとも、本記事で紹介したように、最近は300万円未満で購入できるEVも増えてきました。2025年度中にはトヨタ・ダイハツ・スズキの3社が共同開発した軽バンEVが発売され、BYDも2026年夏に軽EVを発売する予定です。とくに地方在住の方は、日常の足としてこうしたEVの購入を積極的に考えてみることをおすすめします。

EVは日々進化しており、これからも安価で性能のいい車種がどんどん発売されることでしょう。補助金を含め、EVに関する最新の情報に耳を傾け、自分の予算とライフスタイルに合ったEVを探してみてください。

 

 

※本記事の内容は公開日時点での情報となります

 

この記事の監修者
国沢光宏
国沢 光宏

自動車ジャーナリスト。自動車評論家。現在多くの媒体で執筆活動をしているほか、ラジオ日本とFM群馬でラジオのパーソナリティも行い、車選びからドライビングテクニック、業界ニュースなど、広く深い知識をもつ。運営しているブログサイトでは、専門家も参考にしたくなる、新鮮で豊富な情報を発信している。