オール電化にしたら給湯器はどうなる?電気給湯機について徹底解説!

オール電化にしたら給湯機はどうなる?

オール電化の住宅で使用する電気給湯機にはどのような種類があるのでしょうか。光熱費や使いやすさを比較するには、電気給湯機の特徴を知ることが大切です。この記事では、オール電化の住宅で使う電気給湯機の種類や選び方をご紹介します。また、ガス給湯器と比べて光熱費はどう変わるのか、どのような家庭に向いているのかなども解説します。自宅をオール電化にしようか検討している方は、ぜひ参考にしてください。

 

この記事の監修者

藤山 哲人

藤山 哲人

あらゆる家電を使い込んで比較して、性能を数値やグラフにする技術系家電ライター。『マツコの知らない世界』(TBS系)では番組史上最多の6回の出演を果たしたほか、出演番組100本以上。「家電Watch」「文春オンライン」「現代デジタル」などのWeb媒体やラジオのレギュラーを持つ。

 

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オール電化の住宅で利用できる電気給湯機は2種類

既設住宅をオール電化の住宅にするには、ガス給湯器から電気給湯機へ交換することになります。電気給湯機とは、ヒートポンプ式給湯機の「エコキュート」と、電気ヒーターを利用してお湯を沸かす「電気温水器」の総称です。1)

エアコンと同じ仕組みを使い、熱を熱交換器で水に伝えてお湯に沸かし上げる仕組みのものを「エコキュート」と呼び、電気ヒーターを用いて直接的に水をお湯に沸かし上げる仕組みのものを「電気温水器」と呼んでいます。また、それらの関連商品を含めて、電気給湯機器と呼称する場合もあります。

それぞれの特徴について、詳しく見ていきましょう。

電気と空気の熱を使って効率良くお湯を沸かすエコキュート

エコキュート

 

まずは、エコキュートの特徴やどのような家庭に向いているのかを解説します。

エコキュートの特徴

〈図〉エコキュートの仕組み

〈図〉エコキュートの仕組み

 

エコキュートは、空気の熱を使って効率よくお湯を沸かす貯湯式の高効率給湯器です。気体を圧縮させると温度が上がる仕組みを利用した電気ヒートポンプ技術を使っているのが特徴です。しかもヒートポンプの冷媒に自然冷媒(C02)を使用しているため、最高90℃にもなる高温のお湯を作ることが可能です。

電気給湯機と言えば、電気ヒーターの熱でお湯を沸かすものというイメージを抱いている方もいるかもしれません。しかし、エコキュートは、前述したヒートポンプ技術によって消費エネルギーを抑えてお湯を沸かすため、省エネ効果や光熱費の節約効果が期待できます。

電気温水器との違い

エコキュートと電気温水器の電気代を比較すると、エコキュートのほうが安くなります。これは、ヒートポンプ技術を駆使するエコキュートのほうが消費電力量を抑えられるためです。投入した電気エネルギーだけを熱エネルギーに変える電気温水器に比べ、エコキュートは電気エネルギーを利用し空気の熱(ヒート)を汲み上げる(ポンプ)ことにより、投入した電気エネルギーの約3~4倍にもなる熱エネルギーを作ることができます。この仕組みの違いによってエコキュートのほうが、より少ない電力でお湯を沸かせるのです。

さらに、エコキュートと電気温水器の利用者の割合にも注目してみましょう。環境省が2017年度に公表した給湯機器に関する調査2)で、利用者の割合を住宅が建てられた時期別に見ると、新しい住宅に住む世帯ほど、エコキュートを含む電気ヒートポンプ式給湯機の使用率が高く、電気温水器の使用率が低い傾向が見られます。具体的には、2016年以降に建てられた住宅では、30.3%がエコキュートを含むヒートポンプ式の給湯機を選んでいる一方で、電気温水器は5.5%です。このデータから、新築で電気温水器を選ぶ世帯が少数であることがわかります。

また、省エネ設備であるエコキュートは、自治体によって設置時に補助金を利用できる場合もあります。3)そのため、新しい住宅に住む世帯ほど、エコキュートを導入する傾向が高いと思われます。

エコキュートが向いている家庭

エコキュートが向いているのは、オール電化の住宅でより省エネを心がけながら、光熱費を節約したいという家庭です。繰り返しになりますが、消費電力量を抑えられるエコキュートは電気温水器よりも光熱費が抑えられ、家計にも環境にもやさしいと言えるでしょう。

なお、エコキュートの詳しい仕組みは、下記の記事でご紹介しています。新築やリフォームを検討している方はチェックしてみましょう。

 

 

 

電熱ヒーターと水の熱交換によってお湯を沸かす電気温水器

続いて、電気温水器の特徴やメリットについて見ていきましょう。

電気温水器の特徴

〈図〉電気温水器の仕組み

〈図〉電気温水器の仕組み

 

電気温水器は、電気ストーブのように金属に電気を流して発熱させる「電熱ヒーター」でお湯を沸かします。

ガス湯沸器や灯油などの油炊きボイラーのように燃焼系の機構を持っていないため、排気がなく、煙や臭いもありません。また、火を使わないため火災のリスクも低く、燃焼音もないことから静かなことが特長です。

エコキュートとの違い

では、同じく電気でお湯を沸かすエコキュートとはどのような点が異なるのでしょうか。

一番の違いは、電気温水器のほうが、消費電力量が多いということです。これは、それぞれの仕組みが大きく影響しています。身近な家電に置き換えて考えてみましょう。たとえば、電気だけを使う電気ストーブは消費電力が多く、ヒートポンプ技術を利用するエアコン暖房は消費電力が少なく効率的とされています。

電気温水器も同様で、電熱ヒーターでお湯を沸かすため、電気と冷媒の熱を利用することで少ない電力を使って効率的にお湯を沸かすエコキュートと比べると、3倍程度消費電力量が多くなります。

電気温水器が向いている家庭

前述したように、電気給湯機においては近年多くの家庭が効率の良いエコキュートを選択しており、電気温水器を選ぶケースは稀となっています。しかし、電気温水器のメリットを挙げるなら、エコキュートと違い仕組みがシンプルなため壊れにくく長期間使用できるという点になります。

ガス給湯器と電気給湯機は何が違う?

ガス給湯器と電気給湯機は何が違う?

 

ここまで、2種類の電気給湯機の特徴について見てきましたが、そもそもガス給湯器との違いはどのような点が挙げられるのでしょうか。

前述したように、火やガスを使わない電気給湯機は、ガス給湯器とは異なり燃焼系のシステムがありません。安全かつ、二酸化炭素を排出しないため、環境にもやさしいのが特徴です。また、ガス漏れの心配もなく使えます。

さらに、エコキュートは、消費電力量を抑えながらお湯を沸かしたり、オール電化向けの電気料金プランに加入し電力量料金単価の安い夜間時間帯に稼働したりするなど、効率よくエネルギーを使えるのも特徴です。

では、従来型給湯器(ガス給湯器)とエコキュートの効率は実際どれくらい違うのでしょうか。一般財団法人 ヒートポンプ・蓄熱センターによると、エコキュートはガス給湯器と比べて、一次エネルギー消費量を約28%も削減できるとされています。4)

〈図〉従来型給湯器(ガス給湯器)とエコキュートの1台当たりの年間一次エネルギー消費量比較

〈図〉従来型給湯器(ガス給湯器)とエコキュートの1台当たりの年間一次エネルギー消費量比較

 

この数値からも分かるように、エコキュートは高い省エネ性を持ち合わせているため、結果的に、ガス給湯器よりも光熱費を抑えられる傾向があります。

 

 

ガス給湯器が向いている家庭

ガス給湯器が向いているのは、なるべく初期費用を抑えたい場合です。エコキュートは月々の光熱費を抑えられますが、ガス給湯器と比べて、機器代が割高であることが言えます。

しかし、ある程度の初期費用がかかったとしても、長期でトータルコストを考えると、ガス給湯器よりもエコキュートを選ぶのがおすすめです。

電気給湯機の導入コストの目安は?

積まれたお金

画像:Adobe Stock/sommart

 

電気給湯機の導入を考えている方が気になるのが、導入コストでしょう。これは、電気給湯機の種類や仕様、工事内容や工事を依頼する施工業者などによって異なります。そのため、契約を結ぶ前に見積もりを出してもらい、いくつかの販売業者や施工業者を比較することをおすすめします。

また、下記の記事では、エコキュートの交換費用の相場をご紹介していますので、目安が知りたい方は参考にしてみてください。

 

 

電気給湯機にすると電気代はどうなる?

家庭で使うエネルギーを電気に一本化するオール電化の住宅では、プロパンガスや都市ガスといったガスの契約が不要になります。このように、ガス給湯器から電気給湯機へ交換すると、電気代はプラスとなりますが、代わりにそれまでのガス代はかからなくなります。

オール電化を推奨している電力会社はオール電化住宅向けのおトクな電気料金プランを設定しているケースがほとんどです。昼夜間の時間帯別に電気料金単価を設定した上で、エコキュートを使用する夜間の電気料金単価を安く設定している場合が多くなっています。東京電力エナジーパートナーの場合は「スマートライフS/L」などがそれにあたります。このように、光熱費全体で見るとおトクになる可能性が高いです。

さらに、自宅での太陽光発電とエコキュートを組み合わせて使えるようにすれば、より電気代の節約効果が期待できるでしょう。太陽光発電と組み合わせる場合、太陽光発電で発電した電気を利用して昼間にお湯を沸かす「おひさまエコキュート」という商品が新たに登場しました。詳しくは下記の記事でご紹介しているので、併せてチェックしてみてください。

なお、太陽光発電と「おひさまエコキュート」を導入する場合、東京電力エナジーパートナーでは「くらし上手」という専用の電気料金プランもご用意しております。導入する設備に合わせておトクな料金プランも忘れずにお選びください。

 

 

オール電化の住宅で電気給湯機を選ぶなら、エコキュートがおすすめ

エコキュート

 

エコキュートはガス給湯器よりも光熱費を抑えられ、安全かつ環境にも配慮された設備です。タンク容量の大きいエコキュートを選べばたくさんのお湯を貯めておけるため、災害時や断水時の生活用水の確保ができ心強い備えにもなるでしょう。

また、オール電化の住宅をお考えの場合、太陽光発電を導入して電気代の節約につなげたいという方も多いでしょう。太陽光発電の導入にはまとまった初期費用がかかりますが、東京電力グループの「エネカリ/エネカリプラス」のように、基本初期費用をかけずに導入する方法もあります。自分の家計やライフスタイルに合った電化機器を取り入れて、快適でスマートな暮らしを目指しましょう。

 

太陽光発電を導入すれば電気代がもっとおトクに!

太陽光発電を自宅に導入したいけれど、初期費用はかけたくない。そのような場合は、東京電力グループが提供しているサービス「エネカリ/エネカリプラス」がおすすめです。初期費用ゼロ円で自宅に太陽光発電やエコキュート(おひさまエコキュート)を導入できるうえ、設置からメンテナンス、保証もつくため、維持コストも含めて将来の家計を計画的に設計することができます。

エネカリ/エネカリプラス」について詳しく知りたい方は以下のサイト「でんきとの新しいくらし方」をご覧ください。

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※「エネカリプラス」は別途足場代等の費用がかかる場合があります。

 

この記事の著者
EV DAYS編集部
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