車が1回の燃料補給で走行できる距離を「航続距離」といい、電気自動車(EV)では1回の満充電で走行できる「一充電走行距離」のことを指します。なお、プラグインハイブリッド車(PHEV)の場合、カタログや諸元表などでは外部充電のみ(満充電)でEV走行が可能な距離を「等価EVレンジ(EV走行換算距離)」と表示します。
EVはガソリン車に比べると航続距離が短く、そのことがデメリットとしてよく指摘されます。しかし、日本国内では1日の平均走行距離が50km以下の自動車ユーザーが約9割を占め、その一方、国産メーカーの普通車EVの一充電走行距離は約260〜600km(WLTCモード)あります。日常使いなら航続距離の心配はほとんどないのが実情です。
近年は輸入車の高性能EVを中心に、大容量のバッテリーを搭載してエンジン車と遜色のない距離を走れる車種も続々と登場しています。バッテリー性能の進化などにともない、EVにおける航続距離の課題はいずれ解消されていくものと考えられています。