「工夫で電気代がゼロになることも」。竹村さんが実践するEVのある“おトクな”暮らし

電気自動車(EV)と竹村さん家族

東京都内にお住まいの竹村さんは、2020年に戸建ての新築を購入しました。同時に総額約400万円の日産リーフをリース契約で導入。月々2万円程度の維持費で、電気を効率的にまかなうエコライフを実現しています。EVのある生活とは、実際にどのようなものなのか、ご自宅でお話を伺いました。

【Profile】竹村隆宏さん(48歳)

 

家族構成 3人家族(夫婦、娘)
お住まい 東京都内
住居環境 駐車場付き戸建て住宅
車種 日産リーフ
導入設備 V2H、太陽光発電

 

EV LIFE Check 1:導入のポイント

「戸建ての購入」という一生の買い物に合わせると導入しやすい

電気自動車と男性

 

V2H導入システムの相談窓口

 

ーーどのような理由からEV購入に踏み切ったのですか?

思い切って導入したきっかけは、家の購入です。それにサステナビリティ、エコロジーとエコノミーの両立にも関心がありました。

ーー元々、EVに興味をお持ちだったのですか?

そうですね。10年前に日産リーフが発売されて、エコの観点から注目していたんです。ただ、これまでは借家でしたから見送ってきました。というのも、EVを導入するなら、太陽光発電やEVを大容量バッテリーとして利用するV2Hなどの設備とセットで考えたいと思っていたからです。

ーー自宅購入にあわせて導入されたのは、そういった理由からなのですね。

太陽光発電もV2Hも決して安くはない買い物ですから、思い切った決断ができるタイミングじゃないと踏み切れなかった、ということもありますが(笑) エコの観点から、EVだけではなく、電源になる再生可能エネルギーも意識していましたし、一軒家じゃないと経済性の両立が難しいので、総合的に考えた結果でもあります。物件選びの際に、太陽光発電に日が当たりやすい物件を選ぶことができたので、そういった運にも恵まれたように思います。

 

EV LIFE Check 2:モビリティライフの実際

EVの乗り味は予想以上。充電の工夫をしながらドライブ

電気自動車(EV)に乗る男性

ーーリーフはどれくらいの頻度で乗っていますか?

週3〜4回、通勤以外の趣味や買い物で乗っていますね。EVは充電残量が心配になることもありますから、遠出するときはだいたい行く方面の充電施設を事前にネットで調べます。駐車しているときに充電できれば効率がいいですし、買い物したら2時間駐車料金無料といったサービスもあるので、それらを組み合わせると、経済的なメリットが感じられますね。またジムには2〜3時間滞在するのですが、近くのショッピング施設に駐め、買い物をしてからシェアバイクでジムに向かうことも。コストもそうですが、エコを意識しながら工夫して移動するのはたのしいですよ。

ーーご自宅以外でも充電することが多いのですね?

ええ、趣味でゴルフをやっているのですが、ゴルフ場にも充電設備が増えてきています。無料で充電できるところや課金で充電できるものもあります。外充電は、日産の充電カードを駆使して、充電マネジメントを楽しみながらカーライフを送っています。東京のような都市部だからできることだと思いますし、残念ながら家の周りには設備がないですが、ちょっと離れたところには都がやっている30分無料の充電ができる施設なんかもありますね。

電気自動車のトランクにゴルフバッグをつむ男性

ーーリーフの乗り味はいかがですか?

率直にガソリン車よりいいですね。加速の力強さを感じます。車の性能にはかなり満足しています。正直、「ガソリン車より走りが劣るのかな」という先入観がありましたが、まったくの杞憂でした。ただ音が静かすぎる分、歩行者が気づかないケースが稀にあります。EVというより最近の日産車すべてに言えることなのですが、「プロパイロット」と呼ばれる半自動運転機能が付いていますから、地方などへの長距離移動も楽ですね。

 

EV LIFE Check3:自宅での充電活用術

節電を意識すれば、天候と季節次第で電気代ゼロ。

電気自動車に充電をする男性

ーーところで、ご自宅でV2Hは、どのように活用されていますか?

基本的に、日中の間に太陽光で発電した電気を、V2Hを通じてリーフに貯めておき、夜間に自宅の電源として使っています。日が出ている時間の長い夏の時期は、売電できますし、電力会社からの電気はほぼ使っていませんね。一方で、日照時間の短い冬や梅雨の時期には発電量が少なくなってしまいますが、天候や時期によって変化するのをリアルに感じるのは楽しいですよ。

ーーたしかに、電気が“見える化”できるのは大きなメリットですよね。

今までの公共料金は高いのか安いのかわからず、請求されたまま払うのが当たり前でしたし、「kWhあたりいくら」と言われてもピンと来ないじゃないですか。でも、EVやV2Hを持っていると、発電量や蓄電量が実感できるうえに、ある程度自分の努力で電気を節約できたりするところは面白いですよね。あとは、どんな家電がどれくらい電気を使うのかが一目瞭然。食洗機やレンジのほか、意外に電気ポットは瞬間的に電気を使うんだなということがわかったりしました。

V2H機器

竹村さん宅はニチコンのV2H機器を導入している。

ーーそれによってどのように行動が変わりましたか?

もちろん電池の残量を見ながら、家で家電を使うタイミングは意識するようになりましたね。EVと太陽光発電のどちらを自宅の電源にするかを切り替えるタイマー機能もあるのですが、日照時間によって変わるので、数カ月に一度設定を見直すようにしています。真冬だと日の出は朝7時ですが、真夏だと5時には明るくなってきます。リーフの充電を使って家の電力をまかなう時間を日の出までにするなど、工夫しています。

ーー電気の料金プランは何を選んでいますか?

昼夜関係なく電気代が一定の料金プランを選んでいます。夜間安くなる料金プランも検討しましたが、私たち家族のライフスタイルだと、極端に変わらない印象でしたので。それよりも毎月の使用電力量が単価の安い120kWhを超えないことを意識しています。昼間は天気さえ良ければ、その日の電気代はゼロということもあります。

ーーそうすると、電気料金はかなりおトクになったのではないですか?

以前の借家に比べるとかなり安くなりましたね。日照時間が増えているこの春先は、日に日におトクになっていることを実感できています。そういうメリットがないと、何百万円もかかる投資の意味がないですからね(笑)。

 

EV LIFE Check 4:検討者へのアドバイス

エコロジーとエコノミーを両立。生活行動が変わるのは面白い。

電気自動車(EV)と男性

ーーその点、竹村さんはかなり上手に投資を回収できていそうです。

私はたまたま新築のタイミングだったので、家のコストの一環として導入できました。活用できる補助金もありますが、まだまだ設備は安いとは言えません。今後普及してくればコストも下がると思いますが、投資に見合ったリターンをきちんと考えておく必要はあると思います。また、電気代や移動時の充電の工夫など、経済的なやりくりを求められますね。私にとってEVは、車というより「動く電池」という感覚なんです。太陽光発電やV2H、外充電を上手に利用して、電気を貯めておく場所ですね。

ーーなるほど! それは面白い感覚ですね。

もしかしたら、スマホにも近いかもしれません。ひと昔前はケータイの充電料金を取られることがありましたが、今やさまざまなお店で「どうぞどうぞ、お好きに充電してください」とコンセントを解放していますよね。いまはまだ多くはないですが、EVの普及が進んで車の充電もそうなればもっと乗りやすくなると思います。

ーーこれから導入される方へのアドバイスをお願いします。

現時点ではEVやV2Hの導入には先行投資が伴います。ただ、EVを移動する電池と考え、使いこなせばエコロジーとエコノミーの両立が可能です。コロナ禍で移動の工夫を考えながら、自分の生活行動を変えてみるのも楽しいですよ。サステナブルを考えたとき、EVそのものは二酸化炭素を排出しませんが、充電の元を辿った発電方式が何であるかも意識するべきだと思います。だからこそ私は太陽光発電を導入したわけです。EVの普及で充電設備が増えるのはありがたいですが、元になる発電環境についても社会的な関心が高まるといいなと思っています。

電気自動車(EV)と竹村さん家族

“家の購入”というきっかけを活かして、EVやV2H、太陽光発電を購入した竹村さんは、電気と上手に付き合うという新しい生活行動を実現できたようです。これまで新しい家や乗り物の購入は「生活を便利で快適にする」手段だったのかもしれませんが、EVを中心としたソリューションの導入は、さらに「おトクで環境への貢献も期待できる」という新たなメリットを感じられるお買い物といえそうです。

 

この記事の著者
EV DAYS編集部
EV DAYS編集部