太陽光発電を導入するベストな方法は?専門家にマネープラン上のコツを聞きました!

エネカリ魅力

「自宅に太陽光発電を導入したい。でも高価な設備を購入するのは厳しい…」と足踏みする人は多いはず。けれど、初期費用ゼロ円で太陽光発電を導入できる方法もあるのです。そのひとつが「PPA」という方法。「購入」と「PPA」にはそれぞれのよさがあり、その人に合った方法を選ぶことが大切です。では、どうやって自分に合った方法を選べばいいのでしょうか? ご自身も太陽光発電を導入しているファイナンシャルプランナーの方に聞いてみました!

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「購入」だけがすべてじゃない! 初期費用をかけない導入方法もある

今回お話を伺ったのは、ファイナンシャルプランナーであり、自宅への太陽光発電導入の相談も数多く受ける村井一則さん。

村井さんによると、新築住宅の購入や住宅リフォームの際に、太陽光発電の導入を考える人は増えているようです。村井さんはそういった人たちへのマネープランの立案やアドバイスも行っています。

電気代は月2万円の削減! お金のプロが実感した太陽光発電の効果

まずは、太陽光発電導入によるコストメリットについて、村井さん自身がどう感じられているのかを伺ってみましょう。実際、導入してから電気代って下がりましたか?

村井一則さん

村井一則さん/ノーリエ合同会社/ノーリエFP事務所 代表。北海道札幌市でファイナンシャルプランナーとして活動する。住宅ローンの相談に訪れる人は多く、併せて太陽光発電の導入アドバイスも行う。

 

「私の自宅は事務所も兼ねているので、日中にパソコンを何台も使っていて、電気代が相当かかっていたんです。冬場は暖房も含めて月3万円程度でした。これはマズいと思って、新築するときに太陽光発電を導入したのですが、冬場の電気代は1万円台に、夏場の電気代は太陽光発電の売電利益で相殺されて、ほぼゼロ円になりました。5〜9月までは本当に電気代がかからなくなりましたよ」

月々2万円も削減できるなんて、うらやましい! 村井さんは家を建てたのが7年前だったので、太陽光発電を「購入」したそうですが、最近一般家庭への導入が増え始めた「PPA」にもよさがあると言います。

そもそもPPAの仕組みとは。なぜ初期費用ゼロ円?

「PPA」とはどんな仕組みなのでしょうか?

「『PPA』は『電力販売契約』と言って、初期費用や修理代、メンテナンス費用が基本“ゼロ円”で太陽光発電を自宅に設置・利用できるサービスモデルです。利用者(家の持ち主)は、自分の家の屋根をPPA事業者に貸して、実際の設置・運営・保守を行うのはPPA事業者。利用者がサービス利用料と自家消費分の電気代(サービス利用料に含まれる場合あり)を月々支払うというサービスです」

〈図〉PPAモデルの仕組み

PPAモデルの仕組み

 

大きな費用がかからないのはメリットですよね。じゃあ、「購入」より「PPA」のほうがいいんじゃないですか?

「初期費用だけで考えれば、『PPA』のほうがおトクですね。ただ、その分制約があります。たとえば『購入』なら発電した電気を自由に“売電”できますが、『PPA』は基本的にできません。あくまで“使用”のみに限られます。そのため、『購入』は設置費用やメンテナンス費用がかかる一方、売電もできるのでハイリスク・ハイリターン、『PPA』はローリスク・ローリターンの導入方法と言えるかもしれません」

なるほど。さらにPPAは、蓄電池やV2H(家と電気自動車〈EV〉をつないで、EVの大容量バッテリーを電源として使えるようにする装置)等の設置が認められない場合もあるようです。

ちなみに、PPAの契約は「おおむね10〜15年ほど」と村井さん。契約中は設備を処分したり、場所を変えたりということが自由にできませんが、契約期間が満了すると、設備を無償譲渡されます。

「たとえば、10年契約の場合、11年目からは設備が自分のものになります。つまり、サービス利用料なしで太陽光発電ができて、売電収入も得られます。卒FITで売電単価は下がりますが、収入があるのはうれしいですよね」

「購入」と「PPA」、コストはそれぞれどういう風にかかるの?

村井さんによれば「導入するソーラーパネルの大きさや補助金の有無によって、コストがかなり変わるため、『購入』と『PPA』のどちらのほうが金銭的におトク、とは必ずしも言えない」そうです。

ただ、「コストがかかるタイミング」は、「購入」と「PPA」で明確に違います。コストのかかり方を図にしてみると、以下のようになりました(PPAは契約期間10年の場合)。

〈図〉「購入」と「PPA」の導入から15年間のコストイメージ

「購入」と「PPA」の導入から15年間のコストイメージ

 

「購入」の場合は、初年度に設備購入費用がかかり、その後売電収入でコストを回収していくイメージです。ただし、上記の図は、メンテナンス費用や自然災害などによる修理・交換のコストは含んでいないので、そのリスクも含めて考える必要があります。

一方、「PPA」は毎月サービス利用料がかかる反面、発電量のチェックなどのメンテナンス費用も含まれているため、突発的なコストがかかるリスクはありません。故障した際に自分で販売業者やメーカーに連絡して調整や対応するといった手間がないのも魅力です。契約終了以降(図の11年目以降)は、無償譲渡となり、購入時と同じように何かあったときのメンテナンス費用はかかりますが、売電収入も入るようになります。

ちなみに、「PPA」である東京電力エナジーパートナーのサービス「エネカリプラス」の場合、6.73kWのソーラーパネルの太陽光発電システムを導入するサービス料金は月々4600円(※)。売電収入はありませんが、システム費用単価は約8万2000円/kWになります。売電収入があるパターンのため一概には比較できませんが、参考として2021年設置の住宅用太陽光発電のシステム費用平均値は約28万8000円/kW1)となっています。

※2022年4月1日時点、10年契約かつ「おひさまエコキュート」非設置の場合の料金。別途足場代等の費用がかかる場合があります。

 

太陽光発電システムなどを初期費用ゼロ円(※)で導入できる「エネカリプラス」

「エネカリプラス」は太陽光発電システムをPPAで設置できるサービスです。「エネカリプラス」について詳しく知りたい方は、以下のサイト「TEPCOの新電化生活」をご覧ください。

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※「エネカリプラス」では別途足場代等の費用がかかる場合があります。

 

 

「購入」と「PPA」、自分に向いているのはどっち?

「購入」と「PPA」の仕組みやコストのかかり方の違いはわかりました! では、「こんな人には『購入』or『PPA』が向いている」という選び方のポイントはあるのでしょうか?

「ひと家族ごとに、家屋の状況や補助金の有無で左右されるので、参考程度ではあるのですが、2つのポイントをチェックしながら考えるのがいいと思います。『ライフスタイル』と『屋根』ですね」

2つのポイントですか。ではさっそく、ひとつずつ伺っていきましょう!

【1】自分の「ライフスタイル」で考える

ライフスタイル

 

まずは「ライフスタイル」について教えてください。これはどういう意味ですか?

「ライフスタイルとは、簡単に言えば『日中どのくらいの人がその家で生活しているか』です。もし、平日の日中にほとんど家に誰もいないなら、私は『購入』をおすすめします。『購入』していれば、売電できますからね」

そういうことですか。「PPA」はPPA事業者が売電収入を得る仕組みなので、利用者に直接売電収入が入らないですもんね。

「ですから、夫婦共働き世帯のように、日中家にいる人が少ない家は『購入』、子育て世帯や複数世帯が住む家など、日中も家で電気を使う人がいる世帯は『PPA』が適しているのではないでしょうか。なお、近年は共働き世帯でも夫婦ともにリモートワークの場合もありますが、このような世帯は『PPA』のほうがよいですね」

【2】自分の家の「屋根」で考える

屋根で考える

 

2つめのポイント「屋根」も気になるところ。これはどういうことでしょうか。

「まず重要なのが屋根の大きさです。屋根が小さい家では『購入』、大きい家では『PPA』のほうが適しています。屋根の大きさの基準として、3〜4kW以上のソーラーパネルを載せられるかどうかで考えるとよいでしょう」

これはわかりやすい基準。でもどうして屋根の大きさによって違いが出るのでしょうか。

「大きい屋根にたくさんのソーラーパネルを載せる場合、購入費や修理代が高くなるリスクがあります。これらの費用が含まれる『PPA』は魅力的です。反対に屋根が小さい家は『購入』しても比較的低価格で済みますし、小さい家は住人が少なく、誰も家にいない時間が長くなる可能性もあります。その間に発電した電気を売電できる『購入』のほうが便利でしょう」

さらに、「PPA」の場合、サービス利用料が太陽光発電システムの容量と比例しないことがあるそう。これは容量が大きくなればPPA事業者の売電収入も増え、その分サービス利用料を低減できるために起こる現象です(東京電力エナジーバートナーが提供する「エネカリプラス」の場合、太陽光発電システムの容量が増えても、サービス利用料は同等程度になっています)。

教えてください! 太陽光発電を上手に導入するコツは?

村井一則さん

 

自分の住んでいる自治体から補助金が出るかは必ずチェック!

「購入」と「PPA」の違い、そしてそれぞれがどんな人や家に向いているのかわかってきました!

この選択を間違えないことは「太陽光発電を上手に導入するコツ」と言えそうですが、それ以外にも導入のコツはあるのでしょうか?

「ひとつは補助金を活用することですね。2022年度は国からの補助金は出ていませんが、地方自治体によっては補助金が出ます。『購入』や『PPA』どちらの場合も、補助金が適用になるか、導入したいと思ったら必ず調べましょう」

なるほど! おトクに太陽光発電を導入したいなら、必ずチェックしたいポイントです。

新築なら「ZEH住宅」にして、国からの補助金を得るという手も!

「補助金という視点では、新築で太陽光発電を導入したい場合は、ZEH住宅にしてしまうのもひとつの手です。2022年度は所定の条件を満たすと55万円もしくは100万円の補助金が国から出る予定なんですよ2)

ZEH住宅とは、断熱性能の向上と大幅な省エネを実現(省エネ基準比20%以上)しつつ、再エネを導入して年間の一次エネルギーの収支ゼロまたはマイナスを目指した住宅のこと。新築時に太陽光発電を導入するなら「設計時からZEH住宅を念頭に置きましょう」と村井さん。

そのほか、補助金以外で導入のコツはあるのでしょうか?

「マネープランニング上でおすすめしているのは、すでに建てた家に導入する場合は、住宅ローンの借り換えタイミングをうまく活用することです。住宅ローンを支払っている最中、より金利の低いローンに組み替えられる場合があります。このとき、ローンの組み替えで浮いた返済額を太陽光発電の導入費用に充てることもおすすめです」

 

 

蓄電池をはじめ、周辺設備もうまく導入するとさらにおトクに!

周辺設備もうまく導入するとさらにおトク

 

ちなみに、太陽光発電の情報を調べると、発電に付随するいろいろな設備もあることがわかります。とくに蓄電池はその代表ですよね。こういったものをうまく導入することも、太陽光発電導入の効果を高めるには必要なのでしょうか?

「もちろんです! とくに蓄電池はとても大切です。また、EVを持っているならV2Hもいいですね。やはり電気を貯められるというのはもしものときの安心感が大きくなります。ちなみに、『PPA』では蓄電池の設置が制限される場合がある一方、PPA事業者の中には蓄電池の設置を一緒に行えるPPAプランを設けているケースもありますよ!」

これは大切な情報ですね。東京電力エナジーパートナーが提供する「エネカリプラス」でも、蓄電池の設置を併せて行えます(V2Hは不可)。

そのほか、設備という意味では、昼間に太陽光で発電した電気でお湯を沸かせる「おひさまエコキュート」といった機器を導入すると、より経済的になります。

「太陽光発電システムだけでなく、さまざまな機器との合わせ技で経済的なメリットを最大限にすることが大切です」(村井さん)

 

太陽光発電システムなどを初期費用ゼロ円(※)で導入できる「エネカリプラス」

「エネカリプラス」では太陽光発電システムをPPAで設置できるほか、併せて蓄電池、おひさまエコキュートも導入することが可能です。より安心で経済的な生活を実現するためのアイテムを揃えられるサービスです。

▼「エネカリプラス」について詳しく知りたい方は、以下のサイト「TEPCOの新電化生活」をご覧ください。

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※「エネカリプラス」では別途足場代等の費用がかかる場合があります。

 

誤解の多い太陽光発電、きちんと調べてベストな導入方法を探そう!

太陽光発電導入のコツがよくわかりました! 最後に村井さん、今まさに太陽光発電を検討している読者の方に向けて、アドバイスをお願いします!

「電気代は基本的に原油やLNGなど燃料価格と連動しているので、おそらくこれから上がっていくでしょう。だとすると、今のうちに太陽光発電を導入しておくのはいいアイデアだと思います。

いろいろな方とお話すると、太陽光発電について誤解しているケースが多いです。たとえば、最近は売電価格が下がっているので『導入するには遅すぎるのでは?』と思われている方がいますが、導入コストを加味して売電価格は設定されています。売電価格が下がっているのは、導入コストも下がっているからなのです。一方で、太陽光発電は夜に発電できませんが、太陽光発電を導入すれば、夜間の停電時にも電気が使えるようになると勘違いされている方もいます。太陽光発電に関して過大な期待をされている方も少なくありません。

太陽光発電は万能ではありませんが、コスト面でも災害時の安心を得るためにも、とても有効な手段です。興味があれば、施工業者やPPA事業者などの専門業者の方に話を聞いて知識を深め、取り入れるかどうかをじっくり考えてみてください」

太陽光発電のベストな導入方法は人によって違います。入念に下調べを行って、自分に合った導入方法を探していきましょう!

 

この記事の著者
EV DAYS編集部
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