太陽光発電を自宅に導入している方に、リアルな感想を伺う連載「新電化生活、はじめました」。第1回は、自宅を新築してから3年目、2021年に太陽光発電と蓄電池を導入した小山さんのお宅に伺いました。3世代(ご夫婦、お子さん3人、ご両親)が住む自宅への導入を決断した理由とは何だったのでしょうか?
インタビューに答えてくれたのは、小山佳孝さん(40歳)
お話を聞いたのは、群馬県にお住まいの小山佳孝(こやま よしたか)さん。7人家族の大黒柱であり、3児のやさしいパパです。スポーティーな出立ちで取材班を迎えていただきました。
お住まい | 群馬県 |
家族構成 | ご夫婦+お子さん3人+ご両親2人 |
導入方法 | 新築3年目にリフォーム導入(エネカリ利用) |
導入した設備 | ・太陽光発電(9.75kW) ・蓄電池(7.04kWh) ・エコキュート |
導入時期 | 2021年4月 |
家族を想う気持ちから一念発起
2021年4月、小山さんは新築3年目で太陽光発電と蓄電池を導入されました。きっかけは何だったのでしょうか?
「直接のきっかけは、私の姉が自宅に太陽光発電を導入したことです。話を聞いてみると、電気代も安くなるし、災害にも強い家にできるらしいと。
じつは家を建てるときに、家族の要望を盛り込んでいったら、自然とオール電化住宅になったんです。ただ、建てた当初は意識していなかったのですが、両親と子ども3人・夫婦の7人家族なので、電気代が結構な額になってしまって…。『これは何とかしないといけないよね』と家族会議でも話し合っていました。
それに、オール電化だと停電したときの影響が大きくて、家電などが全く使えなくなることへの不安もありました。娘たちはまだ小さいので、停電で真っ暗になると怖がってしまいます。父親として、子どもに不安な顔はさせたくないですからね」
なるほど、家計にも家族にもやさしい選択をされたということですね。蓄電池も導入されたのはなぜですか?
「導入を検討しはじめてから知ったのですが、太陽光発電のみだと、発電している日中しか電気が使えないのですが、蓄電池があれば、夜間も使えるようになるんですよね。いつ停電になるかはわからないですし、電気を上手に使うために蓄電池も併せて導入することに決めました」
知識ゼロからの検討スタート「丁寧な説明が本当に助かった」
もともと、太陽光発電には興味はなかったという小山さん。今では太陽光発電の仕組みやメリットについて、いろいろと語って下さっていますが、導入を検討して初めて、これらの知識に触れたそうです。
「本当にまったく知識がなかったんです。だから、プランニングをしてもらった東京電力の営業さんや施工会社の方には何度も足を運んでもらい、丁寧に説明してもらいました。馴染みがない言葉が多くて理解するのに苦労したので本当に助かりました。
私がそういった状態だったので、妻への説明はさらに大変でしたね(苦笑)。仕組みの部分やコスト構造の説明は端折った上で、『災害対策にもなるし、トータルでこれだけ電気代が安くなるみたいだよ』と話して、導入を決めましたよ」
ちなみに、小山さんは太陽光発電と蓄電池を「購入」ではなく、「エネカリ(※1)」で導入されました。どうして「エネカリ」にしたのでしょうか?
「導入プランを何通りか出してもらったのですが、気になったのがメンテナンスの部分だったんです。たとえば、ソーラーパネルが故障したり、破損したりする可能性はゼロではないですよね。購入した場合、何かあったときには自分でメーカーや修理会社に連絡する必要があります。
一方で、エネカリなら契約している期間はずっと保証があって、メンテナンスの手間や費用がかかりません。電気系統に詳しくない私にとって、メンテナンスの保証が付いているのは魅力的でしたね」
※1 東京電力グループが提供している機器の定額利用サービス。初期費用ゼロ円(※2)で、月額利用料を支払って太陽光発電や蓄電池などが導入できる。なお、10〜15年の利用期間が終了すると、機器は譲渡される。
経済合理性に大満足! 電気代が半額に
導入してから約1年。小山さんは、太陽光発電のある新しい暮らしをすべての季節を通して過ごされました。太陽光発電や蓄電池の効果は実感されているのでしょうか?
「1年過ごしてみて、電気代の削減効果は素直にスゴい!と思いましたね。季節によって発電量が違うので、月々で差はあるのですが、年間で考えると電気代を半額まで削減することができたのです。逆に、今までどれだけ電気にお金を使っていたのかも実感しました(苦笑)。
また、電気代を削減できた上に、売電もそれなりにできています。エネカリの月額利用料を差し引いても、売電収入で収支はプラスになっていますよ。
もちろん、災害対策としての役割も果たしてくれています。まだ停電にはなったことがないので、実用性はわかりませんが、今の時代、何が起こるかわからないですからね。導入1年目としては満足しています」
「家計にも家族にもやさしい家にしたい」という小山さんの想いが実現できたようです。ご家族の反応はいかがでしょうか?
「モニターで発電量を確認したり、節電意識は多少高まったと思います。とはいえ、暮らし方が変わったわけではないので、大きな変化や反応はありませんでしたね。
ただ、屋根の上に乗っているソーラーパネルは、自宅の目印になってくれていて、まだ幼い娘たちも認識はしてくれています。同じようにソーラーパネルを乗せている家を見かけると、『ウチと同じだよ!』と喜んでいますよ」
住宅環境の常識が変化「導入ハードルは高くない」
思い描いていたとおりの結果を得られた小山さんですが、実際に導入してみて、これまで誤解していたことにも気づいたと言います。
「以前は、太陽光発電ってとても限られた一部の人しか導入できない“高価な機械”だと思っていたんです。でも、実際に試算してもらったら、『この程度で導入できるんだ』と思いましたね。無理な金額ではないんだ、と。
最近は、太陽光発電を設置している新築の戸建住宅も多いと聞きますし、ソーラーパネルを屋根に乗せている家もよく見かけるようになりました。意外と、太陽光発電を導入するのは『普通のこと』になってきているんですよね。今回、それを実感しました」
導入検討者にアドバイス「太陽光発電は損をしない選択!」
最後に、これから太陽光発電や蓄電池を検討している方に向けて、小山さんからアドバイスをいただきました。
「いま、太陽光発電や蓄電池の導入を検討している方にお伝えしたいのは、『損はしない選択ですよ!』ということですね。コストメリットはもちろん、災害時の安心を考えると、導入して悪いことはありません。
ただ、ご自宅の環境はそれぞれ異なるので、施工会社の方と十分に話し合って、太陽光発電にはどんな選択肢があるのか、自分の家庭と家にはどんな選択肢が適しているのかをよく考えたほうがいいですね。
また、私たちは家を建てた後から導入しましたが、新築時から導入するのもいいと思います。私の家はたまたまソーラーパネルを設置するのにぴったりの屋根でしたが、場合によっては設置できない家も少なくないと聞きますから。
もし新築時に導入しなくても、太陽光発電を後から導入する可能性が1%でもあるなら、リフォーム導入をしやすい設計にしておくことも選択肢のひとつだと思いますね」
太陽光発電の導入をカンタン手軽にする「エネカリ/エネカリプラス」
小山さんも実際に利用されているのが、太陽光発電や蓄電池の導入を手軽にしてくれる東京電力グループの「エネカリ/エネカリプラス」です。
初期費用はゼロ円(※3)で、毎月、定額の利用料を支払うだけで、太陽光発電などの機器を導入でき、メンテナンス費用も含まれています。また、契約期間が満了すると、機器を自分のものにすることができるのです。
▼「エネカリ/エネカリプラス」について詳しく知りたい方は、以下のサイトをご覧ください。
※3「エネカリプラス」では別途足場代等の費用がかかる場合があります。