卒FITをきっかけに「新型給湯機」を導入。太陽光でお湯を沸かすメリットとは?

新電化ユーザー#5 田村さん

〈連載「新電化生活、はじめました」第5回〉太陽光発電を設置して9年。卒FIT(固定価格買取制度の期間満了)を来年に控える田村さんは、新型給湯機「おひさまエコキュート」を導入し、効率よく太陽光発電を利用することに成功。光熱費の節約だけでなく、心地よい生活も手にすることができたそうです。導入のきっかけと現在のくらしぶりについて伺いました。

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インタビューに答えてくれたのは田村 久美子さん

今回お話を聞いたのは、埼玉県にお住まいの田村 久美子さん。お子さまは独り立ちされ、現在はご夫婦とお義母さま、そして2匹の愛犬とともに暮らされています。

ご自身の趣味であり、講師も務められているという、デコクレイクラフト(装飾粘土工芸)の作品に囲まれたご自宅でお迎えいただきました。

 

田村さんと愛犬

 

お住まい 埼玉県
家族構成 ご夫婦+お義母さま
導入方法 リフォーム導入
導入設備 ・太陽光発電(3.75kW)
・おひさまエコキュート
導入時期 ・太陽光発電:2013年9月
・おひさまエコキュート:2022年7月

 

太陽光発電設置から9年。1枚のハガキをきっかけに「なんとかしなきゃ!」と思い立った

新電化ユーザー:田村さん

 

2022年7月、田村さんは卒FITをきっかけに太陽光発電でお湯を沸かす給湯機「おひさまエコキュート」を導入されました。導入の経緯を伺えますか?

田村さん「元々、エコ住宅に興味があったので、自宅を購入した翌年に太陽光発電を導入しました。そのときは売電価格が今より高くて1kWhあたり38円くらいでしたね。

それから9年が経ち、卒FITをお知らせするハガキが東京電力さんから届いたんです。それを見ると、来年にはFIT(固定価格買取制度)の対象から外れるので、売電価格は1kWhあたり8.5円になってしまう…と書いてありました。

すでに太陽光発電の導入費用分は回収できているのですが、これまでより売電価格がガクッと下がってしまうのは衝撃的で…。『これはなんとかしなきゃ!』と思って、大慌てで対策を考え始めました」

 

 

9年前に設置した、田村さん宅の太陽光発電(3.75kW)

9年前に設置した、田村さん宅の太陽光発電(3.75kW)。

 

最近は光熱費の値上げも取り沙汰されていますし、ご心配も大きかったでしょうね。ただ、今年2月に発売されたばかりのおひさまエコキュートをよくご存じでしたね。

田村さん「いえいえ、最初は全然知りませんでしたよ(笑)。卒FIT後の対策について、スマホでいろんなサイトを見たのですが、本当にわからなくて…。だから、思い切ってハガキに書いてある相談窓口の番号に電話してみたんです」

相談しなかったら、おひさまエコキュートの良さに気づけなかった

おひさまエコキュートを設置した後の浴室の様子

おひさまエコキュートを設置した後の浴室の様子。

 

窓口に相談した田村さんは、その後に自宅訪問した東京電力の担当者を通じて、おひさまエコキュートの存在を知ったと言います。

田村さん「何もわからなかったので、親身に相談に乗っていただいて、本当に助かりました。そこで、卒FIT後は売電よりも自家消費(電気を自宅で消費すること)のほうがメリットがあると教えてもらいました」

料金プランによっても異なりますが、現在の電気料金の単価は1kWhあたり30円程度(2022年9月時点)なのに対して、売電は1kWhあたり8.5円程度(卒FIT後)です。それなら、買う電気を少なくして、自分で使ったほうがおトクになりますからね。おひさまエコキュートのどこに魅力を感じられたのでしょうか?

田村さん「じつは最初、『再エネおあずかりプラン』というサービスを検討させてもらっていました。太陽光発電の余剰電力を一度東京電力さんに預けて、あとから自宅で利用できるサービスです。

ただ、いろいろな条件があり、シミュレーションを行ってもらった結果、我が家の場合はあまりメリットが出ないことがわかったんです。

そこで提案してもらったのが、おひさまエコキュートです。太陽光発電の電気を使って効率よくお湯を沸かし、ガス代を減らして光熱費を節約する方法でした」

 

【コラム】「エコキュート」と「おひさまエコキュート」の違い

そもそも「エコキュート」とは、空気の熱を使ってお湯を沸かす高効率ヒートポンプ式給湯器。一般的な「エコキュート」は夜間にお湯を沸かすが、「おひさまエコキュート」は基本的に太陽光で発電する電気を使い日中にお湯を沸かす。

▶︎おひさまエコキュートの詳しい特長はコチラ(ダイキン工業のウェブサイトへ)

 

ダイキン製「おひさまエコキュート」設置の様子。(左:施行中の様子、右:施工後)

ダイキン製「おひさまエコキュート」。田村さんは7月上旬に設置を行なった(左:施工中の様子、右:施工後)

 

「おひさまエコキュート」は、日中にお湯を沸かして貯めておくため、「夜間よりも暖かい昼間の空気を利用して、使用する電力量が少なくて済む」「お湯を沸かしてから、シャワーやお風呂で使うまでの時間が短いため、タンクでの放熱ロスが少ない」といったメリットがありますね。

田村さん「以前から、夜間の電気を利用してお湯を沸かすエコキュートの存在は知っていたのですが、こんなものがあるんだ! と驚きでした。シミュレーションをしてもらったところ、ガス代が減って月々の光熱費がグッと下がることもわかりましたし、ガス代を気にせずに気兼ねなくお湯が使えるようになるのも魅力的でした。また、太陽光発電とおひさまエコキュート両方設置している人だけが加入できる、専用の電気料金プラン『くらし上手』にも入れて何だかトクした気分です」

 

 

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自然エネルギーを利用する心地よさ。日常のちょっとしたストレスも解消

田村さんの愛犬

 

導入して2カ月ほど経ちましたが、おひさまエコキュートの効果や使い勝手はどうですか? 率直な感想を教えてください。

田村さん「設置してからまだ日が浅いのですが、以前までは冬場で月7000円程度かかっていたガス代が2000円程度になりました! さらに自然エネルギーを最大限活用しているので、地球にもやさしいと思うと、うれしい気持ちになります」

なるほど、日常生活でも変化があったそうですね。

田村さん「そうなんです。これまでのガス給湯器だと、家族がバラバラの時間にお風呂に入るときは、その都度沸き直すので、『ガス代がかかるなぁ…』とちょっとしたストレスになっていたんです。ウチの犬は肌が弱く、なおさら頻繁にシャワーを使っているので余計に気になってしまって…。

でも、おひさまエコキュートならすごく省エネでいつもお湯を貯めておいてくれるから、都度のコストのことが気にならないようになりました。家族にも口うるさく言うことがなくなり、気持ちよく過ごせるようになっています」

ダイキン製「おひさまエコキュート」のスマホアプリの画面

ダイキン製「おひさまエコキュート」のスマホアプリの画面。遠隔操作で浴槽にお湯を張ることもできる。

 

ちなみに、今後試してみたい使い方はありますか?

田村さん「スマホで外出先からでも浴槽にお湯を張ることもできるそうです。夏はあまりお湯を張ることはないのですが、これから寒くなるので、ぜひ試してみたいですね」

太陽光発電があるなら、おひさまエコキュートもぜひ検討を

田村さんと愛犬

 

最後に、これから卒FITを迎えたり、太陽光発電やおひさまエコキュートを検討したりしている方へアドバイスをお願いします!

田村さん「卒FITを迎えても、どんな対策をすればいいのかわからないですよね。私はちょうど、東京電力さんに相談できたのでよかったのですが、まずは信頼できる相談相手を見つけるといいと思いますよ。

あと、卒FITの人もそうですが、これから太陽光発電を導入する人は、おひさまエコキュートも一緒に設置するのがおすすめです。

いまは電気料金が高くなっていますし、太陽光でつくった電気は、売るよりも自分で使ったほうがおトクです。おひさまエコキュートなら、その太陽光でつくった電気で効率よくお湯を沸かしてくれるので、光熱費の節約としてとても効果的です。

とくにお子さんがいて、毎日お風呂に入ったり、お湯をたくさん使ったりする人には便利なのではないでしょうか」

 

おひさまエコキュートの導入をカンタン手軽にする「エネカリ/エネカリプラス」

東京電力グループの「エネカリ/エネカリプラス」は、初期費用が大きくなりがちなおひさまエコキュートや太陽光発電の導入を手軽にしてくれます。

初期費用はゼロ円(※)で、毎月、定額の利用料を支払うだけで、おひさまエコキュートなどの機器を導入できます。また、契約期間が満了すると、機器を自分のものにすることができるのです。

▼「エネカリ/エネカリプラス」について詳しく知りたい方は、以下のサイトをご覧ください。

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※「エネカリプラス」では別途足場代等の費用がかかる場合があります。

 

 

この記事の著者
EV DAYS編集部
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