【EV4台持ち】仕事にも、プライベートにも。農家・江守さんの進化し続けるEVライフ

江守さんと車2台

埼玉県で農業を営む江守広章さんは、なんと電気自動車(EV)を4台も所有しています。好奇心から購入した初代日産リーフを皮切りに買い増していったそうです。合鴨農法を採用した農業にEVトラックが活躍しているほか、数年前に購入したテスラ モデルSはプライベートで大活躍。中古のリーフは蓄電池として利用して、災害対策も欠かしません。地球にやさしいEVライフについて、話を伺いました。

【Profile】江守広章さん(54歳)

 

家族構成 4人家族(夫婦、小4の娘さん、小2の息子さん)
お住まい 埼玉県
住居環境 戸建て住宅
車種 ・日産 リーフ(24kWh)
・日産 リーフ(24kWh) ※蓄電用
・テスラ モデルS 85D
・三菱 ミニキャブ・ミーブ トラック
導入設備 ・V2H
・太陽光発電

 

EV LIFE Check1:導入のキッカケ

走りのよさに惚れたリーフから、徐々にEVを買い増し

江守さん

 

V2H導入システムの相談窓口

 

ーー現在はEVを計4台所有されていますよね。初代の日産リーフはどんな経緯で購入したのですか?

もともと新しいもの好きなんですよ。誰も乗ってない車を買いたいと考えて、電気自動車(EV)に目をつけたくらいですから(笑)。2009年に三菱 アイミーブの予約が始まり、興味本位でディーラーに行ったんです。でも、そのときは、買い取りでの購入は不可でリース契約のみと言われ、月8万円もかかることから結局あきらめました。その後、すぐに日産からリーフが発売されるということで試乗に行ってみたら、加速が気持ちよくて。たまたま三文判を持っていたので、ついその場で契約してしまったんです(笑)。

ーー特に、環境意識からということではなかったのですね。

ええ。ただ、子どもが生まれることも理由のひとつとしてはありましたよ。「せっかく子どもを乗せるなら、電気の方がいいのかな」という漠然としたものでしたが。長女が生まれる寸前、分娩室の外で納車の打ち合わせをしていたのをよく覚えています(笑)。妻と子どもが退院した日に納車されました。

江守さん

ーーなるほど。ちなみに、ミニキャブ・ミーブ トラックはいつ頃購入されたのですか?

2014年です。一般的に、農作業用の車は、四駆じゃないと難しいといわれていますが、これは二駆なんです。うちの場合は畑には入らずほぼ荷物を運ぶだけなので、問題なかったんですよね。これは中古で170万円くらいでしたが、翌月新車価格が大幅値下げされ、悔しい思いをしましたね。もっと安く新車が買えたのに!と。

EV車

ーーテスラ モデルS 85Dについてはどういう経緯で?

きっかけは、軽自動車事故のニュースでした。その事故では、軽自動車に乗った親子がトラックに前後挟まれて亡くなられたというもので…。ウチも他人事じゃないと思い、子どもの安全のために大きく頑丈な車の検討を始めました。

ただ、中古でも登録代込みで660万円だったので、妻には絶対反対されると思ったんです。でも、あっさり許可が下りまして(笑)。プライベートで子どもと出かけるときは、だいたいテスラですね。

ちなみにもう1台のリーフ(24kWh)は、以前父が乗っていたものです。現在は蓄電用にしていて、車としての登録は抹消しています。

EV LIFE Check2:自宅の充電環境

リリース直後にV2Hを購入。次に狙うのはテスラ・パワーウォール

EV車充電の様子

ーーということは、電気を自宅用に活用できるV2Hも利用しているんですね。

リーフ購入後に、発売直後のV2Hを導入しました。効果がどうとかはあまり関係なく、興味本位でつけてみた感覚です。初期に導入したので、全国でほぼ最初に不具合が出るのは我が家というケースが多く、モニターテスト状態での運用でしたね。10年くらい経っているので、2回ほど中身を丸ごと交換しています。

以前は、電気代の安い深夜にリーフに充電して昼間家に戻して使っていましたが、現在は非常用電源と割り切っています。初期のV2Hなので、太陽光発電からV2HでEVの充電はできないんです。だから今後は、テスラのパワーウォール(太陽光発電から充電できる家庭用定置型蓄電池)を導入したいですね。

V2H

ーー太陽光パネルも導入しているんですね?

はい。当時は売電価格も高かったので。ただ現在は“卒FIT”の状態ですね。

 

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EV LIFE Check3:EVのある生活

ロングドライブが増え、農仕事にもある変化が

車2台

ーーEVのある生活はいかがですか?

最近はコロナのせいで遠出はできませんが、以前は子どものために旅行に多く行きましたね。九州には3回も行きましたよ。EV仲間が関西に多く、また合鴨農法の中心地が九州なので、ロングドライブを兼ねて遠出しましたね。ただリーフを購入した当時は、高速道路に充電器が少なく、下道中心にならざるを得なかったのですよ。最初の九州への旅行は、片道1週間かけて行きました(笑)。

田んぼの鴨

“お子さんの将来に良いことのひとつ”としてはじめたという合鴨農法。取材に伺ったときも、鴨たちがのんびりと虫をついばんでいた。

ーー当時は今のEVより、頻繁に充電が必要でしたから、大変そうですね。

そうでしたね。昔は面白がって外で充電していましたが、今は自宅ばかりで充電しています。外で充電し放題の「ZESP2」(日産のEV充電サービスプラン。プラン受付は終了)に加入しているおかげで外での充電コストはあまりかかりません。でも、外での充電となると、20〜30分は待たなければいけなくて、労力は多少かかるわけです。なのでいつしか自宅での充電ばかりになりました。EVを自宅で充電するというのは、ある意味あるべき姿だと私は感じています。

江守さん

ーーEVを本格的に導入して、ずいぶんと生活が変わったようですね。お仕事のスタイルも変わりましたか?

ミーブ・パワーボックスというEVから電気を取り出せる機器を約15万円で購入しました。これがあれば、EVのバッテリーを離れた農作業場でも使えるようになるんですよ。もともと、農機具はガソリン燃料のものが多いのですが、バッテリー駆動の農機具を選んで買っていますね。

外部給電器「ミーブ・パワーボックス」

荷台にあるのが、外部給電器「ミーブ・パワーボックス」。車載バッテリーから100V・1500Wの電気を取り出すことができる。

ーーたとえば、どんなものを?

刈払機(草刈機)、電動ノコギリ、噴霧器、ブロワーとか。1日1回の充電で済んでいます。刈払機は、エンジン音がなく騒音も出ませんから、隣近所を気にすることなく、早朝でも仕事ができますよ。

バッテリー式の刈払機

バッテリー式の刈払機。

バッテリー式の仕事道具

すべてバッテリー式の仕事道具。

 

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EV LIFE Check4:気づきとアドバイス

いつの間にか芽生えた環境意識。EVが家族の当たり前に。

江守さん

ーーEVのある生活と仕事を通して、どのように意識が変わりましたか?

面白そうなことを試してやろう、というスタンスは変わりません(笑)。ただ、環境への貢献意識は次第に芽生えてきましたね。もちろん、自分一人だけがEVに乗っても、環境への影響は“ないに等しい”だろうという自覚はあります。でも、人数が増えていけば、それなりに影響はあるじゃないですか。そういった思いから、EVオーナーたちが集まって情報交換を行うEVオーナーズクラブ(EVOC)の立ち上げにも携わりました。

ーーそれはすごいですね。お子さんへの影響はいかがでしょう?

うちの子どもは、ほとんどエンジン車に乗る機会がないんです。ですから、彼らにとっては車といえばEVが普通。特別EVだからどう、という感想は抱いていないようですが、充電の仕組みには興味があるみたいです。「ぼく、充電できるんだよ!」と率先して充電してくれますしね。

ーーきっとその“普通になる”という感覚は、これからの世代は当たり前になるのでしょうね。

小学生ですから、エンジン車とEVの違いに対する意識はまだないと思いますけどね。ただエンジン車は「音がする」と驚いていたことは覚えています。

江守さん

ーーなるほど。これから購入したい方にアドバイスをお願いします。

走りが好きな人はEVに乗ってみると、驚きがあると思います。だからとにかく、まず試乗してみるといいですよ! 私がまさにその口で、つい買ってしまったくらいですから(笑)。あとは、やはり自宅での充電ができる環境の方がいいと思います。充電ができないマンションでも運用できないことはないのですが、厳しいと感じる方もいるかもしれませんね。自宅で充電できるように、と引っ越した人もいますから。

 

 

好奇心から可能性が大きく広がる、EVのある生活

江守さん

江守さんの場合、EV購入のきっかけは、好奇心でした。利用するうちに、単なる“乗り物”の枠を超えて、仕事にも活用し、さらには環境への意識も大きく変わったようです。「子どもの将来のためにできることは何か」という思いから、有機農法に着目して、農業大学校で学び直しを行い、合鴨農法も始めたそうです。

最初のEV購入から10年以上が経ち、現在はテスラのサイバートラックの発売を心待ちにしているという江守さん。好奇心から始まった楽しいEVライフは、この先も長く続いていきそうです。

 

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この記事の著者
EV DAYS編集部
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