新型アウトランダーPHEV。人気車が遂げた圧巻のフルモデルチェンジとは

アウトランダーPHEV

使い勝手と走りのよさなど、高いポテンシャルから人気の三菱自動車「アウトランダーPHEV」が、待望のフルモデルチェンジ! 威風堂々としたスタイリングの中身とは? 使う人目線での評価に定評のあるモータージャーナリスト・まるも亜希子さんが試乗しました。

普段のお出かけは、EVで。遠くへドライブするときは、ハイブリッドで。三菱自動車のプラグインハイブリッドは、ハイブリッド車の延長ではなく「今の社会で誰もが使いやすいカタチのEV」と言える“プラグインハイブリッドEV”としているのが特徴です。

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初代の登場から約9年ぶりのフルモデルチェンジとなった新型アウトランダーPHEVは、どんな進化を遂げているのでしょうか。使い勝手も含めてレポートしていきます。

 

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●Check1:エコノミカル

電気だけで最大87km。日常使いなら十分経済的

ガソリンだけで走るハイブリッド車とはちがい、PHEVはこまめに充電をするなど、電気を賢く使って走ることで地球にもお財布にもやさしいドライブができるクルマです。新型アウトランダーPHEVは、電気のモーターだけで最大87km(WLTCモード)走行できるので、ご近所の買い物や家族の送り迎えくらいの距離なら、繰り返し充電をして走ればガソリンは不要。走行中にCO2を出さず、ガソリン代に比べてお得な電気代だけでOKです。

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充電方法は3つあります。200Vの普通充電器(AC200V/15A)では、約7.5時間で満充電。街中や高速道路に設置されている急速充電器なら、約38分で80%程度までの充電が可能です(急速充電器の最大出力電流が105A以上の場合)。また、走行中や停止中にエンジンで発電し充電する方法もあり、災害時や急に電気を使いたい時などには便利です。

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街中で充電する際には、三菱自動車の「電動車両サポート」プログラム(充電カード)が便利。個人の場合は入会金が1650円、基本料金が月額550円の「ベーシック」プランと月額1650円の「プレミアム」プランがあり、どちらも三菱自動車販売店の急速充電器が5.5円/分(30分165円)で利用可能。高速道路などに設置されている急速充電器は、「ベーシック」が13.2円/分(30分396円)、「プレミアム」が8.8円/分(30分264円)で利用でき、「プレミアム」は500円(税抜)分の無料充電が含まれています。普通充電器の利用は、「ベーシック」が1.54円/分(1時間92.4円)、「プレミアム」が無料となっています。

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家庭で充電する場合は、電気料金プランによっても変わりますが、東京電力エナジーパートナーの「スマートライフS/L」で日中に充電すると、電気だけで500km走行するためにかかる電気代は約2900円(WLTCモードで算出)。電気代がお得な夜間に充電すると約2000円です(WLTCモードで算出)。ガソリン代と比べると、かなりランニングコストが抑えられますね。さらに太陽光発電を取り入れたり、電気を賢く使う習慣をつけたりすることで、家計だけでなく地球環境にも貢献できるのが魅力です。

●Check2:プライス

気になるお値段462万円から。さらに補助金対象

新型アウトランダーPHEVは、3グレードが用意されています。従来の5人乗りに加え、7人乗りモデルが登場して選択肢が広がりました。エントリーグレードの「M」は5人乗りのみで、462万1100円。20インチホールで外観の迫力が増し、レザーシートでインテリアも上質になる「G」は5人乗りが490万4900円、7人乗りが499万6200円。パワーシートやBOSEサウンドシステムなど、上級装備が全てつくトップグレードの「P」は7人乗りのみで532万700円。すべて4WDとなっています。

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また、アウトランダーPHEVはクリーンエネルギー車(CEV)の補助金対象となっており、交付条件を満たしていれば、国(経産省)の令和3年度補正予算における補助見込み額(暫定)では50万円となっています。さらに、地方自治体からも補助金を受けられる場合があり、令和3年度の東京都の補助金は45万円と高額です。購入検討時には最新の補助金情報について確認してみてください。維持費の面でも、購入時と1回目の車検時にかかる重量税が免除されるほか、購入翌年度の自動車税が75%減税となるのも嬉しいところです。

 

 

●Check3:ユーティリティ

各席スマホ収納付き。リモート時代の頼もしい相棒

ブラック&サドルタンやライトグレーのレザーなど、カラーや質感にこだわり洗練された印象のインテリアは、2列シートの5人乗りと3列シートの7人乗りが選べるようになりました。

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今回は7人乗りモデルに乗ってみると、ゆとりと安心感のある室内空間。2列目シートは前後スライドやリクライニングができ、頭上の余裕もたっぷりでリラックスできました。

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3列目シートは大人にはややタイトなスペースですが、短時間の乗車や子供が座る分には十分。いざという時に7人乗れることで、帰省時やゲストを迎える際などに活用できるのが魅力です。

収納スペースもたっぷりあり、とくに各席にスマホなどを収納するスペースが設置されているのは便利。

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USBポートやワイヤレス充電も使いやすく、上級グレードでは3ゾーン独立温度コントロール式フルオートエアコンや、リヤシートヒーター、リヤウインドウロールサンシェードといった快適装備も標準で揃っています。そしてラゲッジは、4ステップで3列目シートを格納すると、フラットで広大なスペースに。

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合計1500Wまで使えるAC100Vのコンセントがあり、アウトドアなど外出先で電化製品が使えます。ワーケーションなど、リモート時代の相棒としても魅力的ですね。

●Check4:エモーショナル

走りの良さがさらに進化。悪路走破性も◎

従来から走りの良さには定評のあるアウトランダーPHEVですが、新型はPHEVコンポーネントからツインモーター4WDといったすべてを進化させ、さらに快適性、安心感、スポーティな爽快感といった魅力が大きくアップしていると感じます。

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フロントに85kW、リヤに100kWの高出力モーターを搭載し、駆動用バッテリーも20kWhにアップ。発電効率を高めた2.4Lエンジンとの組み合わせで、EVのみで走れる頻度を高め、日常の走行もなめらかで上質になりました。アクセルペダルの踏み加減のみで、加減速を調整可能ないわゆるワンペダルドライブの「イノベーティブペダルオペレーション」も装備。車庫入れなどの際に使いやすいようクリープを残したり、坂道に合わせてアクセル操作量が少なくなるよう制御したり、慣れない人でも扱いやすいと感じました。ちなみに、停止時はブレーキペダルによる操作が必要になります。

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そして、ツインモーター4WDをベースにさまざまなシステムによる統合制御を行い、どんなシーンでも常時きめ細かく四輪を制御する「S-AWC(スーパー・オールホイール・コントロール)」によって、悪天候時はもちろん、コーナリング時の思い通りのライントレースなども実現。さらに7つのドライブモードを使い分けることで、安心かつワクワクするようなドライブが楽しめるようになっています。

●Check5:ハウスベネフィット

家の電気をまかなえるV2Hで、最大約12日分の電力も

新型アウトランダーPHEVの充電口は、右リヤフェンダーに設置されています。急速充電用と普通充電用が並んでおり、充電の状態がランプ色や点滅で一目で分かる充電インジケーターも設置されています。これから自宅に充電器を設置する場合には、使いやすい位置を考慮するといいですね。200V用の長さ7.5mの充電ケーブルが標準装備されています。

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また新型から搭載された「MITSUBISHI CONNECT」では、スマホからリモートで充電タイマーの設定や即時充電が操作できます。プラグの差し忘れや充電完了を通知してくれるので、自宅にいながら充電状況がわかるのが助かりますね。

そしてアウトランダーPHEVは、クルマの大容量バッテリーに蓄えた電気を家庭で使える「V2H」にも対応しています。ガソリンによるエンジンでの発電を組み合わせることで、ガソリン満タンで一般家庭の最大約12日分の電力量がまかなえます。災害時にも心強いですね。

テーマは「威風堂々」。文字通りの内容のフルモデルチェンジに

「威風堂々」をテーマに、よりタフなSUVらしさとモダンで上質な華のあるデザインをまとった新型アウトランダーPHEV。全長が約4.7m、全幅が1.86mとボディサイズは大きめですが、視界のよさや操作性の的確さで運転しやすく感じさせてくれました。7人乗りが選べるようになり、ファミリー+αの使い方ができるのも魅力の1つです。

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そして進化した走りは、ゆったりリラックスしたい時も、軽快に駆け抜けたい時も、雨や雪などで安心感が欲しい時も、どんなシーンでも最適にサポートしてくれる頼もしさ。7つのドライブモードの中には、加速性能を最大限に発揮するための「POWER」モードもあり、高速道路の合流や追い越しといったシーンで選択すると、スカッとするほど猛烈な加速が味わえます。EVで走れる距離も長くなり、多くの人が「今まさに欲しい」と感じるPHEVになっていると思います。

●家庭と暮らしのハマり度 総合評価

アウトランダーPHEV 評価

 

【ギャラリー】

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この記事の監修者
まるも 亜希子
まるも 亜希子

カーライフ・ジャーナリスト。映画声優、自動車雑誌編集者を経て、2003年に独立。雑誌、ラジオ、TV、トークショーなどメディア出演のほか、モータースポーツに参戦するほか、安全運転インストラクターなども務める。06年より日本カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。女性パワーでクルマ社会を元気にする「ピンク・ホイール・プロジェクト」代表として、経済産業省との共同プロジェクトや東京モーターショーでのシンポジウム開催経験もある。