【EVオーナー調査】実感する“EVの欠点”は？ - EV DAYS

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【連載：オーナーズ世論調査Vol.6】EVユーザーの実態をアンケート調査から紐解く本企画。初回のテーマは「愛する車の欠点」について。お気に入りの電気自動車（EV）だけどココはちょっと…そんなオーナーの心の裡を聞きました。

過去記事「オーナーズ世論調査Vol.4」では、EVのコスト満足度は76.7点（平均）、車両性能に至っては80.3点（平均）と高得点を記録しました。また、「次に買い替えるときもEVにしたい」と回答した人も約7割に上り、オーナーのみなさんは総じてEVを高く評価しているようです。

とはいえ、EV分野はまだ発展途上ですから、何らかの気になるところはあるはず…。そこで、EVオーナー179人に対して、「使用しているときに感じる、EVのデメリット」に関するアンケートを実施しました（調査方法／アンケートサイト「アイリサーチ」のシステムを利用したWebアンケート方式で実施）。

今回、デメリットに関して質問したところ、そもそも「デメリットを感じる点はない」と回答した人は179人中26人（全体の14.5%）となりました。満足度は高くとも、気になるところが多少ある人は多いという結果が読み取れます。

そして、デメリットと感じる項目の1位は「バッテリー残量に気を使わなくてはいけない」という結果に。いまや充電スポットの数はガソリンスタンドの約7割に匹敵しているものの（2022年3月末時点）、電欠の恐怖があるからか、バッテリー残量への心配は大きいと言えるでしょう。

2位以降は「充電時間が長い」「充電スポットを探すのが面倒」「遠出時、充電計画を立てるのが面倒」が続き、じつに上位6位までが充電に関する項目となりました。充電に慣れているEVオーナーでも、これまでのガソリン車への慣れからか、何らかの不都合を感じる瞬間はあるようです。

続いて、TOP5の項目を選んだ人から寄せられたコメントを紹介しましょう。

■1位「バッテリー残量に気を使わなくてはいけない」を選んだ理由

「充電残量が気になってエアコンを使うのを我慢してしまう」（67歳男性・奈良県）

「常にバッテリー残量を気にしてイライラ。旅行が楽しめない」（66歳男性・岩手県）

■2位「充電時間が長いこと」を選んだ理由

「充電時間が長すぎて予定の時間に間に合わなかったことがある」（43歳女性・香川県）

「充電時間が長すぎて時間を持て余してしまう」（33歳女性・香川県）

■3位「充電スポットを探すのが面倒」を選んだ理由

「エアコンをフルで使用したときなどは巡行できる距離が掴みにくいので、出先で充電スポットを検索しておく必要がある。近場以外では余分な労力を使う」（68歳男性・京都府）

「充電スポットの数が少ない」（69歳男性・三重県）

■4位「遠出をするとき、充電計画を立てるのが面倒」を選んだ理由

「外出先の充電が面倒だから、遠出しない」（69歳男性・北海道）

■5位「外出先における充電時間が長い」を選んだ理由

「高速道路のサービスエリアでの順番待ちが長すぎた」（63歳男性・東京都）

コメントを見てみると、ドライブ中の充電に関連してイライラや不満を感じるケースが少なくないようです。なかには、充電がネックとなって遠出を避ける人もいました。EVは静粛性に優れ、長距離ドライブに向いているだけに、何とももったいないですね…。

なお、EV DAYS編集部でも1400kmの長距離ドライブを実施しており、そのときの様子とともに遠出をするときのコツも紹介しています。気になる方はご確認ください。

今回の調査結果から、EVオーナーが感じるEVの欠点は主に「遠出時の充電」であることが浮き彫りになりました。現状、EV特有の使い方やバッテリー容量、航続距離の問題から、外出先での充電はユーザーの不満の一端にならざるを得ないと言えるでしょう。

とはいえ、近年EVのバッテリーの性能向上や充電器の普及拡大が見込まれています。たとえば公共用充電器に関して、政府は「2030年までに30万口設置する」という目標を掲げました。これは現状の約10倍にあたる口数になります。

また、充電計画を立ててくれる機能や、充電スポットを探してくれる機能のある車種も増えています。まずはこれらの機能や充電スポット探しアプリを使いこなし、自分なりの攻略法を探すことが、EVの満足度をさらに上げるポイントになりそうです。