【2023年度版】軽の電気自動車(EV)は何がいい?新車情報や補助金も紹介

日産 サクラ(提供:日産自動車)、三菱eKクロスEV(提供:三菱自動車)

購入しやすい価格帯やサイズ感から、軽自動車のEV(以下、軽EV)が人気を集めています。とくに日産にとって初の軽EVとなる「サクラ」は軽自動車全体のなかでも販売トップ10に入ることもあるほどの人気ぶりです。では、そもそも軽EVのメリットはどんな点にあるのでしょうか。これまでのEVと軽EVはいったい何が違うのでしょうか。軽EVの魅力について解説します。

※この記事は2022年9月8日に公開した内容をアップデートしています。

 

 

EV充電設備

 

軽EVの登場でガソリン車からの乗り換えが進む?

日産 サクラ(提供:日産自動車)

右から4台:日産 サクラ

 

EVはガソリン車などに比べて走行コストや維持費を安く抑えることができます。その一方で、EVのデメリットのひとつとして指摘されるのが車両価格の高さです。

普通車のEVを例に挙げると、現状もっとも安い車種は国産車なら日産「リーフ」の約408万円〜、輸入車ならBYD「ドルフィン」の363万円と、ガソリン車に比べてEVの割高感は否めませんでした。いくらガソリン車からEVに乗り換えたいと思っても、「価格が高い」と感じたら導入に二の足を踏んでしまいます。

そうしたなかで、2022年6月に発売されたのが日産「サクラ」、三菱「eKクロスEV」という2台の軽EVです。

一般的に軽自動車は普通車に比べて車両価格がかなり安く、ガソリン車では日本の新車販売台数の約4割を軽自動車が占めています。また、軽自動車の規格は日本独自のものですから、日本国内の道路を走るときに非常に使いやすく、多くの人が「日常の足」として利用しています。

そうしたことを考えると、軽EVが登場したことによって、多くのユーザーがガソリン車からEVへの乗り換えを具体的に考えやすくなったと言えるでしょう。

 

 

軽EVは安い? 補助金を使えば200万円未満で購入可能

車とお金

画像:iStock.com/SB

 

いくら軽EVの車両価格がお手頃だと聞いても、「ガソリン車の軽自動車に比べればまだまだ高いのでは…」と思う人もいるかもしれません。

そこで2023年10月現在、軽EVはどれくらいの価格で購入することが可能なのか、また、ガソリン車と比べてどの程度の価格差があるかについて見ていきましょう。

 

 

軽EVの車両価格は従来のEVより150万円以上安い

まずメーカーが発表した軽EVの車両価格からご紹介していきます。日産「サクラ」には「X」「G」の2グレードが用意されていますが、このうち価格の安い「X」グレードは254万8700円(税込)となっています1)

一方、三菱「eKクロスEV」には「G」「P」の2グレードが用意され、このうち価格の安い「G」グレードの車両価格は254万6500円(税込)となっています2)。下記の表では、そのほかのグレードの車両価格をまとめています。

〈表〉軽EVの車両価格一覧

車種 グレード 車両価格
日産「サクラ」 X 254万8700円
G 304万400円
三菱「eKクロスEV」 G 254万6500円
P 308万1100円

※すべて税込価格です。

表からもわかるように、価格の安いグレードなら、軽EVは250万円台から購入可能ということになり、従来の国産EV(約408万円〜)に比べて単純に購入費用が150万円以上安くなるわけです。

 

 

ガソリン車の軽自動車と比べると軽EVは割高?

従来のEVより安いといっても、ガソリン車の軽自動車と比べれば軽EVの価格が高いのは事実です。

ガソリン車の軽自動車はボディタイプなどによってさまざまなカテゴリーに分類されていますが、その価格帯のおおまかなイメージは、「エントリーモデル」が85万~140万円、「ハイトワゴン」が130万~195万円、「スーパーハイトワゴン」が160万~240万円です。

日産「サクラ」、三菱「eKクロスEV」はともにハイトワゴンに分類されますから、その差は歴然。ガソリン車の軽自動車とは最大で100万円以上の価格差があります。

 

国の補助金を使えば200万円程度で軽EVを買える

しかし、EVには購入時に国と自治体が交付する補助金を活用できるメリットがあります。当然、軽EVも車両価格よりずっと安く購入することが可能です。

国が交付する2023年度の補助金55万円を利用すれば、エントリーグレードなら購入費用を200万円程度に抑えることができます。

 

 

EV充電設備

 

都の補助金を併用すれば購入時に最大140万円も優遇

国の補助金に加え、地方自治体からの補助金を期待できるケースもあります。

たとえば、東京都では2023年度、条件によりEVに45万~85万円の補助金を交付していますので、国の55万円と合計すれば、購入時に最大140万円が補助されることになります3)。つまり、エントリーグレードなら購入費用は約115万~155万円となり、ガソリン車と同等以上の安さで購入することが可能です。

もちろん、EVは重量税や軽自動車税の減税もあるのでガソリン車と比較するとよりおトクと言えるでしょう。

 

 

軽EVはガソリン車の軽自動車よりお手頃に購入可能

前述したように、日産「サクラ」と三菱「eKクロスEV」は軽自動車のカテゴリーで言うと「ハイトワゴン」に分類されます。日産の場合、このカテゴリーのガソリン車は「デイズ」です。

日産「デイズ」の価格は約143万~208万円(税込)です4)。つまり、国や東京都の補助金を利用するという前提で考えると、軽EVはガソリン車の軽自動車よりお手頃になる可能性があるのです。

 

参考資料
4)日産「デイズ」

 

※補助金の交付に関する最新情報は、国や自治体等のホームページにてご確認ください。ちなみに、2023年度の国の補助金は、2023年10月16日時点で予算残高が約245億円(令和4年度補正予算+令和5年度当初予算は900億円)となり、終了見込み時期は2024年1月下旬〜2月中旬目処と公表されています。

 

軽EVのバッテリー容量や航続距離、加速性能は?

三菱eKクロスEV(提供:三菱自動車)

三菱 eKクロスEV(提供:三菱自動車)

 

いくら車両価格がお手頃だとしても、車としての性能が不十分だったら意味がありません。軽EVにはどのような特徴があるのか、バッテリー容量や航続距離といったユーザーが気になる部分と併せてご紹介しましょう。

 

日産「サクラ」と三菱「eKクロスEV」は兄弟車

日産 サクラ(左)、三菱eKクロスEV(右)

日産 サクラ(提供:日産自動車)、三菱 eKクロスEV(提供:三菱自動車)

 

2023年10月現在、軽EVには日産「サクラ」と三菱「eKクロスEV」の2車種がありますが、まず知っておく必要があるのは、2台が基本的なメカニズムを共有する兄弟車ということです。

日産と三菱は10年以上前から軽自動車事業で協力関係にあり、両社が出資した「NMKV」という合弁会社によって軽自動車の基本的な企画が行われています5)。軽EVの開発は日産が行い、生産を担当しているのは岡山県にある三菱の水島製作所です。

この協力関係によって開発・生産されたのが軽EVの日産「サクラ」と三菱「eKクロスEV」です。そのため、2台のメカニズムは共通のものが採用され、内外装のデザインによってそれぞれの個性を発揮しているわけです。

 

参考資料
5) NMKV「NMKVの活動2022」

 

軽EVの加速性能はターボ車の倍近いスペック

前述したように、軽自動車は日本独自の規格に基づいた車です。エンジン出力に関しても「64馬力」を上限とする自主規制がありますが、これは軽EVにも適用されています。そのため、日産「サクラ」、三菱「eKクロスEV」ともに最高出力は47kW(64馬力)となっています。

ただし、最高出力こそ47kWにとどまっていますが、日産「サクラ」、三菱「eKクロスEV」ともに加速性能に直結する最大トルクは195Nmとなっています1)2)。これはターボエンジンを積む軽自動車の倍に近いスペックです。

また、エンジンではなくモーターを搭載するEVは、アクセル操作に対する反応も優れています。加速力が高く、アクセル操作への反応がよく、扱いやすいというEVの特徴は、軽EVにも受け継がれているのです。

 

 

軽自動車として十分? フル充電で航続距離180km

日産「サクラ」、三菱「eKクロスEV」ともにバッテリー容量は20kWh、フル充電の航続距離は180km(WLTCモード)です。

この数字を見て不安に思う人もいるかもしれませんが、日本の車の使われ方の特徴として、1日の平均走行距離は50km以下が約9割となっています6)。そういう意味では、軽自動車として十分な性能を実現していると言えるでしょう。

また、バッテリーは日産「リーフ」で実績のあるラミネートタイプのリチウムイオン電池を採用し、それを床に敷き詰めるように配置しています。そうすることで、ガソリン車と同等の室内空間やラゲッジスペースを実現しているわけです。

 

 

 

日産「サクラ」は軽自動車全体でも販売上位の人気車種

日産 サクラ(提供:日産自動車)

日産 サクラ(提供:日産自動車)

 

ここからは日産「サクラ」と三菱「eKクロスEV」の特徴などについてそれぞれの上位グレードを例に紹介していきます。

日産「サクラ」は、ガソリン車を含めた軽自動車全体のなかでも販売台数トップ10に入ることもある人気車種です7)。特徴のひとつに軽自動車の規格に収まっているとは思えないほどボリューム感のある専用ボディがあり、大きなブラックグリルが印象的なフロントマスクは日産「アリア」と共通のデザインモチーフが採用されています。

また、軽自動車初となる3眼タイプのプロジェクターヘッドランプ、祝儀袋などに用いられる飾り紐の水引にインスピレーションを受けたユニークな意匠のアルミホイールなど、エクステリアの随所に上質さが漂います。

日産 サクラの車内(提供:日産自動車)

日産 サクラ(提供:日産自動車)

 

インテリアでは、7インチのフル液晶メーター、9インチのナビゲーションシステムといった基本的な装備は兄弟車の「eKクロスEV」と共通ですが、水平ラインを強調したインパネデザインは「アリア」譲りで、「サクラ」のオリジナリティを表現するものとなっています。

〈表〉日産「サクラ」Gグレード1)

ボディサイズ 全長3395mm×全幅1475mm×全高1655mm
駆動方式 FWD(前輪駆動)
乗車定員 4名
バッテリー容量 20kWh
航続距離(WLTCモード) 180km
価格(税込) 304万400円

 

 

 

三菱「eKクロスEV」はSUVテイスト溢れる軽EV

三菱eKクロスEV(提供:三菱自動車)

三菱 eKクロスEV(提供:三菱自動車)

 

「eKクロスEV」は、三菱の「ekクロス」というSUVテイストのハイトワゴン・シリーズの一員として誕生した軽EVです。価格的にも走りの面でも、同社の軽自動車における最上級グレードといった位置づけになっています。日産「サクラ」がEVらしさを追求した上質感のある軽EVなら、三菱「「eKクロスEV」はSUVテイストを前面に押し出した最上級の軽EVと言えるでしょう。

兄弟車の日産「サクラ」ではオプション設定の充電ケーブルや本革巻ステアリングが「eKクロスEV」では全車標準装備となっており、また、「P」グレードには合成皮革とファブリックのコンビネーションシートもオプション設定されています。

三菱eKクロスEV(提供:三菱自動車)

三菱 eKクロスEV(提供:三菱自動車)

 

さらに、ルーフレールがオプション設定されているのもSUVスタイルの軽EVならではでしょう。ここも日産「サクラ」との違いとして注目したいポイントです。

〈表〉三菱「eKクロスEV」Pグレード2)

ボディサイズ 全長3395mm×全幅1475mm×全高1670mm
駆動方式 FWD(前輪駆動)
乗車定員 4名
バッテリー容量 20kWh
航続距離(WLTCモード) 180km
価格(税込) 308万1100円

 

【スペック確認はこちら!】
▶EV車種一覧ページ 三菱「eKクロス EV」

 

EV充電設備

 

2023年秋以降に発売される軽自動車のEVは?

軽EVの新たなトレンドとして注目されるのが、自動車メーカー各社が開発している商用モデルです。これまで軽自動車の商用EVといえば三菱「ミニキャブ・ミーブ」の独壇場でしたが、今後は商用軽EVの選択肢が増えていくことになるでしょう。すでにメーカーから導入が発表されている2車種の商用軽EVを紹介します。

 

トヨタ・スズキ・ダイハツが共同開発したEVの商用軽バン

軽バン

トヨタ仕様

 

2023年5月に開催された「G7広島サミット」で初公開されたのが、トヨタ・スズキ・ダイハツが共同開発する商用車の軽EVです8)。スズキには軽自動車に対する豊富な知見があり、ダイハツには小さな車づくりのノウハウ、トヨタにはHEV(ハイブリッド車)から積み重ねてきた電動化技術があります。3社それぞれの得意分野を生かして商用車の軽EVを共同開発しているわけです。

写真を見てわかった人もいると思いますが、ベースとなる車体はダイハツ「ハイゼットカーゴ」で、生産もダイハツが担当。トヨタとスズキは、それぞれの商用軽自動車「ピクシスバン」「エブリイ」のEV版として2023年度内に市販する予定です。

詳しいスペックはまだ発表されていませんが、充電1回当たりの航続距離は200km程度を目指しており、実用性は十分と言えるでしょう。また、ビジネス向けコネクテッドテクノロジーを組み合わせることで効率的な運用も追求していくとしています。

 

 

大人気車種がベースのホンダ「N-VAN」にもEVが登場

NVAN

 

ホンダは独自に開発した商用車の軽EV「N-VAN e:(エヌバン イー)」9)を2024年春に発売する予定です。

「N-VAN」は、軽自動車カテゴリーで10年以上も販売台数でトップに君臨し続ける超人気のスーパーハイトワゴン、「N-BOX」と基本的な設計が共通と言える軽商用バン。新型の「N-VAN e:」も、既存のエンジン車をベースとする商用軽EVです。

2023年10月時点では価格は未発表ですが、ホンダは「100万円台で買えるようにしたい」としています。そのため、2人乗りのベーシックな仕様から、レジャーユースの豪華バージョンまで3グレード構成となるとされています。バッテリー容量は推定30kWh程度、充電1回当たりの航続距離の開発目標は210km以上、普通充電も最大6kWの出力に対応するなど、高い実用性を期待させます。

また、グレードによって普通充電だけを標準装備し、急速充電はオプション対応としているのも商用軽EVらしい設定と言えるでしょう。EVで長距離を移動する際に急速充電が欠かせないのは事実ですが、仕事のルーティンで使用するのであれば、普通充電のほうが電気代やインフラ整備などのコストを抑えることができます。

近距離ユースがメインとなる軽EV全般に言えますが、どれだけ計画的に普通充電を活用できるかでランニングコストと運用ストレスが変わってきます。「N-VAN e:」のコネクテッドサービスは、そうした部分でのサポートとなることが期待できそうです。

 

参考資料
9)ホンダ「N-VAN e:」

 

軽EVはどういう人に向いている? EVとの違いも解説

三菱eKクロスEV(提供:三菱自動車)

右:三菱 eKクロスEV

 

EVは車種が少ないとも指摘されてきましたが、最近では輸入車も含めて車種の選択肢が増えてきました。その中から、あえて軽EVを選んだほうがいいのはどのような人なのでしょうか。軽EVに向いている人を3タイプに分けてご紹介します。

 

タイプ①経済性を重視する人

まずは「経済性を重視する人」です。ガソリン車などに比べてEVは走行コストが安く抑えられますが、実際は同じEVでも電費(交流電力量消費率)には優劣があります。

たとえば、日産「サクラ」の電費は124Wh/kmですが、日産「アリア(B6)」は166Wh/kmです10)。いずれも1kmを走るために必要な電力量を示したもので、当然ながら、自宅で行う普通充電にかかる電気代はこの数字が小さいほうが安く済むことになります。

これだけ電費が違うわけですから、長い目で見たら軽EVと普通車のEVではかなりの差が出てくるのは明らかです。単に車両価格だけで考えるのではなく、こうした経済性を重視する人は軽EVを選ぶべきかもしれません。

 

参考資料
10)日産「アリア」

 

 

タイプ②近距離走行が多い人

さらに「近距離走行が多い人」も軽EVに適しています。日産「サクラ」と三菱「eKクロスEV」は、ともにフル充電の航続距離がカタログ値で180kmです。EVは冷暖房などの利用によって航続距離が左右されるので、充電の心配をまったくせずに走行できる距離は120km程度でしょう。

120kmということは、往復で考えると60km圏内となります。この移動距離での使用がメインでしたら、わざわざ普通車のEVを選ばなくても、軽EVで十分と言えるでしょう。

 

タイプ③小さな車に乗り換えたい人

最後は「大きな車は手に余るので軽自動車が欲しいが、安っぽい車には乗りたくない」という人です。このタイプは、いわゆる「ダウンサイザー」と呼ばれるユーザーです。

たとえば、ある世代のなかには、子育てが終わって大きな車が必要なくなり、小さい車に乗り換える人がいます。このように、車体の大きな車から小さな車へと乗り換える人たちのことをダウンサイザーと言うのです。

装備が充実した大きな車に乗っていた人は、小さな車のインテリアの質感が気になるものです。その点、日産「サクラ」や三菱「eKクロスEV」はEVらしい上質さを最上級の売りにしているので、きっと満足できるはずです。

 

 

小型で安価な軽EV、今後どうなる?

日産 サクラ(提供:日産自動車)

右:日産 サクラ

 

2023年度内にトヨタ・スズキ・ダイハツが商用軽EVを共同開発し、2024年春にホンダが「N-VAN e:」の発売を予定しているように、軽EVは今後、商用ユースでの普及も進んでいくと考えられます。

日産「サクラ」や三菱「eKクロスEV」は一般ユーザーに向けた乗用タイプの軽EVですが、全体としては商用ユースから電動化を進めていくのが日本のトレンドです。物流の最後を担う軽商用車を電動化して商用軽EVの普及を進めていくのは、ゼロエミッションに対する貢献が大きいだけでなく、軽EV全体のコストダウンにつながる技術革新を呼び込むことも期待できます。

ビジネスユースではコスト面に厳しい目が向けられ、それによって、軽自動車に適したサイズのモーターやバッテリーなどハードウェアの生産数が増えることが考えられます。基本的に工業製品は生産規模が大きくなるほどコストダウンが進みますから、数年後には軽EVの価格がもっと下がることが期待できるのです。

 

電動化技術の進化で今後ますます軽EVの選択肢が増えていく

三菱eKクロスEV(提供:三菱自動車)

右:三菱 eKクロスEV

 

2022年は「軽EV元年」と呼ばれましたが、2024年は商用軽EVが一気にローンチとなります。商用軽EVで使われるバッテリーやモーターなどの技術要素は乗用車の軽EVにも応用可能でしょうし、全体的なボリュームアップによるコストダウンが進めば軽EVの普及に弾みがつくことでしょう。

また、ベンチャー企業からもFOMMの「FOMM ONE」や京都に本拠地を置くGLMの「MiMoS(ミモス)」のように、軽自動車規格よりもひと回りほどサイズの小さい軽EVも登場しています。こうした軽より小さなEVというのは、欧州や中国などで増えつつあるコンパクトEVを日本市場向けにアレンジすることで生み出せますので、今後はますます軽EVの選択肢が増えることとなりそうです。

 

 

この記事の著者
山本 晋也さん
山本 晋也

1969年生まれ。1990年代前半に自動車メディア界に就職し、中古車雑誌編集長などを経て、フリーランスへ転身。2010年代からWEBメディアを舞台に自動車コラムニストとして活動中。タイヤの有無にかかわらずパーソナルモビリティに興味があり、過去と未来を俯瞰する視点から自動車業界の行く末を考えている。